母は幼い頃から憧れの対象だった。

若い頃の母は、イングリット・バーグマンのように美しく、
日本人離れした華やかさがあった。


かたや父親似の私は、親戚や学校の同級生や上級生達から、ブスブスと言われながら育った。


齢40を越え、やっとお母さんに似ているね、
と、いろんな人に言われるようになってきた。


女も男も、人生が顔を創るのだと思う。


たとえ優れたパーツを持っていようが、
考え方や心のありようが良くなければ、その人は美しいとは言えない。


顔が似てきた、とは言っても、母の凄絶な人生や、
それにも負けずに、凛として生きてきたそのたたずまいには一生叶わないだろうし、
きっと親孝行しても、し尽くせないだろうと思う。



せめて、「産んでくれてありがとう。」
と感謝する他はない。