アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質に
皮膚のバリア低下が重なって発症する場合が多いのですが、
一度アトピーを発症してしまうと、
様々な要因によって皮膚の症状が悪化してしまいます。
たとえば、花粉やほこり、ダニなどが良く知られていますが、
アトピーを一番悪化させるのは何だと思いますか?
東京医科歯科大学の西岡清教授が、
成人性アトピー102名に対して行った調査によると、
アトピー悪化の一番の要因は「石鹸や洗剤」とのことです。
これには普通の石鹸や洗濯洗剤も含まれますが、
ほとんどがシャンプー、トリートメントによるものだそうです。
シャンプー、トリートメントは、髪を洗い流す際、
すすいだ洗剤類が全身に付着します。
その付着した洗剤類は、かなりしっかり洗い流さないと、体に残ります。
体に洗剤類が残ってしまうと、どんなに低刺激といわれる商品でも
アトピー悪化の原因となってしまいます。
ですので、シャンプーの際
「最初に髪を洗い、その後、顔や体を石鹸で洗い十分に洗い流し、
さらに湯船で体を手でさすり洗い落し、最後に再度シャワーで洗い流す」
ような対策が重要です。
そのようにすることで、アトピー改善につながる可能性が高くなります。
それから、図の3番目に「外用薬」とありますが、
これは、皮膚科で処方されるステロイドや保湿剤などを指しています。
外用薬は、皮膚の悪化を抑えるものですが、
それ自体が肌に合わず悪化要因になる場合もケースとしては多いので、
薬を使っても症状が悪化する場合は、
外用薬の種類を変えるなどの対策も必要です。