表皮の中で一番の働きものが、「基底層」です。
薄いシートのような形状ながら、いくつもの働きを受け持っています。
なかでも特に重要なのが、表皮の細胞を作る工場としての役割。
まず毛細血管から栄養分と酸素が供給され、
基底層にある「基底細胞」が必要に応じて細胞分裂します。
そして新しい表皮細胞が作られ、
ターンオーバーのスタート地点になっているのです。
さらに、真皮を守るというとても重要な働きも担っています。
なぜ重要かというと、表皮がダメージを受けても、
ターンオーバーしているので元に戻りますが、
ダメージが真皮にまで及んでしまうと、完全には元に戻らなくなってしまうから。
そのため、基底層は基底膜と一体になって強い膜のようになり、
真皮の線維にも結合して、真皮を協力に守っているのです。
また、基底層には、シミのもとになるメラニンを生成するメラノサイトもあります。
なぜ表皮と真皮の境目にあるかというと、
真皮に紫外線が届かないようにメラニンを作って
カーテンのようにブロックしているのです。
