中高年のアトピー患者数が12年前の3.4倍!
先日テレビを見ていたら、
「成人のアトピーが劇的に増えている」とやっていました。
1999年から2011年の12年間で
30代のアトピー患者数 → 1.5倍
40代~60代のアトピー患者数 → 3.4倍
とのことでした。
つい10年くらい前までは、
「アトピーは乳幼児のときに発症して、成人になるにつれて良くなるもので、
成人になって発症することはない。」
なんて言われていましたが、この調査結果をみると、
どうやら成人になってからもアトピーを発症する人が増えているようです。
実際、お客様にも、
「子供のときは肌がきれいだったのに、先日突然皮膚がかゆくなり、
病院に行ったらアトピーと診断されました。」
という方が年々増えてきているのを実際に目の当たりにしています。
ところで、成人性アトピーの一番の原因は何なのでしょうか?
和歌山県立医科大学の相生章博らの研究報告によると、
「心理的ストレスを感じると、皮膚の「セラミド」と
「ピロリドンカルボン酸(PCA)」の量が低下する。」
とのことです。
「セラミド」は角質細胞間脂質の成分で、
「ピロリドンカルボン酸(PCA)」は皮膚細胞の天然保湿因子(NMF)の成分です。
つまり、ストレスを感じると「皮膚のバリア機能」が低下するということになります。
その結果、成人になってからもアトピー性皮膚炎を発症する可能性があるということです。
とはいっても、「成人性アトピーにならないために
ストレスのない生活をする」というのは、現代人には難しいかもしれません。
しかし、ストレスによって皮膚のバリアが低下してきた際に
適切なスキンケアを行い、皮膚のバリアを修復することは、
さほど難しいことではありません。
そのため、皮膚のバリア機能修復作用のある保湿化粧品で
適切にスキンケアを行うことで、成人性アトピー発症も防ぐことが
できるのではと私は考えています。
●参考文献:相生章博・古川福実:心理的ストレスが皮膚防御機構に及ぼす影響, 和歌山医学, 53(2), 113-120, 2002