きょうは。しっかり。お昼寝を、してしまいましたよ。おとうさん。

   ゴールデンウイークの、疲れが。追いかけて、きたみたいですよ。

   若いと。思って、いたけれど。

    お肌の、なんとかって。シーエムじゃあ、ないけれど。

   気が、つかないうちに。ねえ。笑って、しまいますよ。おとうさん。

  おとうさんと、出会ったころは。お化粧だって。ばっちりしてね。

   マ二キュアだって。してた時が。あるんだよね。

  それが。気が付けば。スッピンで。どこにでも。出かける。

   出かけられる、おばさんに。なってしまってね。

  きょうも。買い物に、出かける前に。ちょっと、塗りだけでも。

   そう、考えたけど。やっぱり、やめたよ。おとうさん。

   インコの、『ぼた』が。すり寄って、くるんだものね。

  最初の、インコが、死んだとき。

   わたしたち。できる限りの、ことは。やったよね。おとうさん。

  でも。人間と、一緒で。インコも、家族だもの。

   まだ。してあげれる、ことは。なかったん、だろうかって。

   あれから。いろいろ、考えたんだよね。

  「もしかして。なんか。なめたんと、ちがうか。」

  「いつもと。おんなじやで。おとうさん。」

  「ちょっとした。金属でも。毒なんやて。」

  「そのへんに。なんぞ、置いてなかったか。」

  「それに。食べ物も、飲み物もじゃ。」

  「人間には、ええけど。インコには、あかんもんが、あるけえ。」って。

  おとうさんは。パソコンを、くっしして。

   原因を、つきとめようと、してくれたん、たんだけど。

   分からな、かったんだよね。

  あの日からだよね。おとうさん。

   わたしが、お化粧しなく。なったのは。

  インコを。飼うんだったら。わたしが、できることを。

   してあげられる、ことを。しないと、いけないと。思ったんだよね。

  『もし、うっかり。お化粧が。手に、ついとったら。あかんし。』

  『顔に、すりよってきて。なめたら、あかん。』てね。

  だってねえ。おとうさん。お化粧を。しないと、いうことは。

   わたしが。家族である、インコに。

    してあげれる。最低限の、ことだものね。

     ねえ。おとうさん。