おとうさん。ついに、わたしも。

   なんとか、ポイントやらに。加入しましたよ。

   次男がね。

   「おかん。毎日。どのくらい、歩くんや。」いうからね。

   「そやねえ。5000歩、ぐらいやわ。」いうたら。

   「ほんなら、ちょっと、だけやけど。」

   「ポイントが、もらえるように。してやるは。」いうてね。

   アプリとやらを。設定して。くれたんだよね。

  買い物の。行き、帰りで。

   ゆうに。このぐらいの、歩数には。なるんだけどね。

   ただ。歩いて、いるより。少し。楽しみが、ふえましたよ。おとうさん。

  たいていは。なにか、買ったら。ポイントが、付くんだけど。

   「健康に、なって。」

   「そのうえ。ただで。ポイントが、もらえて。ええやないの。」いうたら。

   次男にね。

   「おかんの、ことやから。歩きすぎたら、あかんで。」

   「あくまで。楽しみの、範囲やで。」いうて。

   念を、おされましたよ。笑うでしょ。おとうさん。

  以前。田舎に、帰った時に。

   「おとうさん。これなあ。ここで。ポイント、つかえると。思うんよ。」

   いうたら。

   「おまえが、ためた。ポイントや。」

   「今度。アイスクリームでも。買うたらええが。」って。

   言われたのにね。

   「せっかく。ここで、つかえる。ポイントやもん。」

   「きょうは。わたしの、おごりやで。」

   「発泡酒やのうて。ビールやで。」いうてね。

   おとうさんが。

   「ええんか。それで。」言うて、くれるのが。嬉しくてねえ。

   ポイントを。ビールに、換えたことが。あったよねえ。

  今度は。この、ポイント。ジュースに、かわるんだって。

   「一年は、かかるやろなあ。おかん。」言われたけど。

   いいよねえ。おとうさん。

    一年だろうと、二年だろうと。

   「楽しみは。後に。取っておく方が、いい。」って。

    よく、いうじゃあ。ありませんか。

   そんな、ことより。ねえ、おとうさん。

    この、ポイントは。

     わたしが。『確実に。一歩ずつ、前に進んだ。』と、いう。

     証でも、あるんだよね。

    だって、ねえ。おとうさん。

    たとえ、一歩でも。歩かない限り。

     この、ポイントは。たまらないように。なって、いるんだものね。

      ねえ。おとうさん。