琉夏が居ないと不便なのが台風前です。
琉夏と私は地震予知の行動記録を鳥類学の恩師のアドバイスから取り続けていました。
晩年は地震予知や台風直前を予知する能力は、90%近くの的中率でした。私は友人たちと便利な予知能力を暮らしに役立てていました。
琉夏が亡くなって不便さを感じているのは今年の夏も昨年も台風直前です。
琉夏は自分の住まいの周囲に台風が近づいて強風が吹き荒れて雨が激しく増し加わる3時間前になると特異な行動や鳴き方をしていました。明らかに遠くに居た時や普段では見せない姿がそこには在りました。
某大学の動物行動学研究室のなかで「猫」がやはり3時間前になると同じように特異な行動をするそうなのです。
琉夏が亡くなった今は3時間前がいつからなのか読めません。
3時間前が把握できると便利なことはたくさんあります。
お風呂に入る
食事を済ませておく
水をためておく
雨戸を閉める
明け方に時間が重なるときには、朝食や軽食を
準備しておく
家事や仕事全般をすませておく
などなど3時間前から備えておけば台風の渦に自宅が置かれているときにはゆつたり過ごすことができるのです。
のんびり映画をみたりお菓子を食べたり、本を読んだりして嵐が過ぎ去るの時間を待てば済むのです。嵐が来てから慌てることもないのです。
緊急地震速報の場合はアラートが鳴って瞬きをする暇もないくらい瞬時に地震がきてしまうので備えることができません。
琉夏の場合の地震予知が大まかは1週間前です。
特異な行動は3時間前でした。
3時間の時間幅があると備えることが慌ててしまいますができるのです。
インコの本能に磁場を感知する能力が備わっていることを目撃する度に精密な創りに感動しました。
琉夏が不在な今となっては予知を精密に読み解きをすることはできません。惜しくて不便でならないのは予知能力が私や友人の暮らしに根付き始めていたからです。
琉夏と夢で逢える願いは今年に入っても一度も叶いません。
飼い主の心の引き出しの中で整理整頓されているからです。
時折は無性に会いたくなることはあるけど確実に想い出は整理されて私は前を向いて歩いているのです。だから夢に出てきません。
夢に出てくる人や景色は時が経過するに連れて、変わります。予知夢というのがありますが大抵は当人の心の成長や人生のステージが変化するのと同じように、夢も内容が変わるのです。
どんなに愛する者の思い出も時間が経過すると思い出に変わってしまいます。
過去の人や過去の出来事になってゆきます。
いつかすべての出来事が思い出に変わることがすごく悲しくなります。
それでもホントは自然なことで、とても素敵なこと。