青い色の靴下の名前は「あっしーくん」です。
あっしーくんが琉夏の視界から消えると飼い主にとっては手に負えないほどの不思議な行動を散々してくれました。
スヌーピーに登場するライナス君がいつも肌身離さず毛布を持っているので「ライナスの毛布」という名前は誕生しました。
「それがあるだけで安心感を感じられる対象」として心理学の分野で広く使われている言葉です。
洗わないと不衛生で飼い主は琉夏が寝たころ手洗いをしていました。
眠るときも起きていてもいつも肌身離さずをしていたので洗う隙間を探すしか方法がなかったのです。
しかしある晩でした。
たまたま籠の眠るときの被り物の隙間から灯りが流れて靴下が籠の金網に吊していないのを見られてしまいました。
手洗いした靴下は濡れたままで吊るすわけにもいがず琉夏の爪や嘴が届く範囲に返さなければ鳴きやみませんでした。その夜はドライヤーで乾かして返しました。
私は次の日に大騒ぎで同じ靴下を買い足しました。オークションで買いました。販売元から万が一、デザインが変わったり品物が終わったらまた騒ぎになると先読みをしました。
しかし同じ靴下がメーカーさんでデザイン変更をした年がありました。そして靴下が自宅へ届いた日に琉夏へ真新しいのをプレゼントしました。
するとデザインが違うことを琉夏は気が付いていました。
細かい奴！
うるさい奴！
当時は靴下が届いた日に飼い主へまるで人間のようイチャモンをつけてくるので言い合いになりました。
たかが靴下です。
人間が靴下を履くときにイチャモンだらけなら間違いなく口喧嘩になります。
けれど琉夏にとっては無くてはならない大事な大事な靴下だったのです。
琉夏は亡くなる寸前まで青い靴下のあっしーくんに拘っていました。
今は靴下を私が大切に預かっています。
どんな品物よりあっしーくんには琉夏がいます。
インコ臭は消えてしまったけど365日いっしょにいた愛着心のスタンプが届いています。
鳥たちの感情や行動って人生を豊かにしてくれます。いのちそのまんま素敵です。
↓発売からすぐ買うのに買えなかった「老鳥」と琉夏の死がリンクしました。
老いて亡くなった訳ではないのにズシンときます。でもかわいいと思うだけでは飼えない「メンタルの強さ」と「逃げない気持ち」が必要になる
真実と現実が優しく書かれています。
私は開くまで「時」が必要でそれでも読んでよかったです。
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