彼が居なくなって一番の慣れないことは自宅に帰った時です。
玄関を開ける前から飼い主の足音を見分けていました。だから呼び鳴きが少し外に漏れていました。
「ただいま」と靴を脱ぐ前から彼に声をかけると戻ってきました。
彼が寂しくなく過ごせた日は、飼い主の名前にちゃん付けで、彼にとって留守番が寂しかった日や長い時間だった日は、飼い主の名前を呼び捨てにしました。
感情によって呼び方を使い分ける彼が待っていた部屋から声が聞こえないのに慣れません。
誰かが合鍵でうちにお惣菜の作り置きを持ってきたり一緒にご飯を食べるつもりで、わたしより先にうちに来ていたとしても、名前を使い分ける彼の声が聞こえない寂しさは埋まりません。
彼は本を齧ることがほとんどありませんでした。
インコたちは、本の淵をかみかみするのが好きです。けれども彼はあまりしなくてパソコンの周りや本棚の上でペタペタ歩き回るか本棚の奥に入って遊ぶのが好きでした。
琉夏の噛み跡を探していたら引っ越してきて唯一の一冊に、噛み跡が残されていました。
↓わかりますか?
二度と手に入れることができない噛み跡です。
嬉しかった。
彼に再会した気がしました。
その日の夜にカキラリストのお友達でブログをしっかり読んでくれている方と話しました。彼女がいいました。
「琉夏ちゃんってさあ、あなたがレッスンに来られても自分は行けなかったでしょ。焼きもち焼いてたかも!」
「朝からDVDをしっかりレッスンしている姿を見ていたでしょ。だから彼はカキラの音楽も好きだったし、楽しんでたじゃない。」
「焼きもち焼かない?あなたなら?」
「自分もレッスンへ行きたくなるよね。」
振り返ってみると彼女の言う通りでした。
わたしはレッスンへ行く日「琉夏…カキラ行ってきます。先生に会ってくるね」そう彼へ伝えて朝は出かけていました。
帰ってくるとカキラレッスンの日は呼び捨ての呼び鳴きを繰り返しました。
タオルを持って帰った日それはその日から彼の私物になりました。
彼はレッスンへ行きたかったのです。
行きたくて行きたくて、けれども焼きもち焼いて例えば人間なら捨て台詞のひとつでも吐きたくなる心境…。
だからレッスンから帰った日は必ず呼び捨てにしていたのでした。
もしかしたら考案者の先生に会いたかったかもしれませんね。なぜなら映像でいつも会っていました。
彼は人間が大好きでした。
彼は悔しかったのです。
会いたいと思う人へ会いに行けなかったことが。
飼い主の想像以上に会いたかったのかな…。
叶えてあげられなくてごめんね。
琉夏…。
早く会わせてあげたらよかったよ。
ごめん。
君の声が恋しいよ。
ずっとずっと君の声が恋しい…。
呼び捨てにして呼んで欲しいなあ…。
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