あ~~~、よ~寝た~~~
カーテンを開け、美しい早朝の景色で目の保養
またまたガッツリ朝食を頂きマンモスして朝の散歩を終えてガイドさんと合流。
早速車に乗り込んで空港に向かうが、
ガイドさんから衝撃の事実を伝えられる。
「火山の噴火の影響で、
昨日から飛行機が飛んでないようです。」
ナンデストー!!!
「航空会社が運行について会議を開いてるそうで、
昼くらいには発表があるそうなので、
とりあえず空港に向かいましょう」
とのこと・・・
そして空港に到着するが、
ひどい有様だった
たくさんの人がベンチや床で眠っており、
カウンターガラガラで受付の人すら居ない。
仕方ないので昼までカフェで時間を潰す。
俺らの乗る予定の飛行機は8:25の便。
だがすでに10時をまわっている。
イライラしても仕方ないけどイライラが止まらない
するとガイドさんが何か情報を得たらしくこちらに合流。
「お2人が乗る予定の飛行機はキャンセルになりました。
復航の見通しは立っていません。」
予想はしていたが・・・orz
「でも今なら長距離バスに乗ることができます。
長距離バスでブエノスアイレスまで移動するか、
飛行機を待つかどちらかです。」
「ただ、仮に飛行機の運行が再開しても、
前日から待っている人が優先になるので、
今日乗るのは非常に厳しいです。」
俺「バスって何時間くらいかかるんですか?」
「20時間です。」
・・・
ナンデストー!!!
でもこのまま待ってても望みは薄い。
今からバス乗って、たとえ20時間掛かっても、
明日の朝にブエノスアイレスに着いていれば、
ナスカに行けるかもしれない
一縷の望みを託し、バス移動に決定
車でバスステーションまで移動し、
空席の確認をしてもらったら、
なんとか2人分の空席があった
ただし、横並びにはならないとの事
仕方ない・・・背に腹は替えられない。
ダメもとで横並びにならないかガイドさんが交渉してくれるとの事。
運転手に手荷物を預け、乗り口に行くと、
運転手とガイドさんがやりとりしている。
とりあえず出発時間間際なので乗れってことで乗り込んで、
どこに座ればいいのって感じで立っていたら、
「こっちだよ。」
とイケメン運転手。
そして案内されたのは一番後部座席の横並びの席。
グラシアス
ムーチャスグラシアス
イケメン運転手に満面の笑みでお礼を言う。
良かった~~~
バスといっても、
ほぼフラットに近いくらい座席が倒せるタイプで
飛行機よりもずっと楽
ただ20時間掛かるけどね!
俺らが乗ったのは出発地だったので乗客もまばら。
バスに付いてるテレビ画面を見てると、
どこかでみた風景
そして画面に映る「阿部寛」
運転手が気を利かせてくれたのか、
日本の映画が始まった
「歩いても、歩いても」だった。
辛い状況での懐かしさが響いたのか、
テンションが上がって
「あの俳優誰?」
とか話してると、
前から老人がのっそりと歩いて来て、
厳しい表情で
「あwせdrftgyふじこlp;@
あwせdrftgyふじこlp;@」
何を言ってるのか全然解らなかったが、
静かにしろってことみたい。
怒られちった(´・ω・`)
そうして過ぎゆく風景と代わる代わる見ながら、
結局最後まで見てしまったよ。
それでもまだ2時間しか経ってない。
眠る→ゲーム→眠る→ゲーム・・・
なげぇなぁ・・・
バスはあちこちのステーションで
乗客を拾いながら進んでいく。
そしてもうすっかり日が暮れて、
あるステーションに乗ってきた乗客が、
俺たちの席まで来てチケットを見ながら怪訝そうな顔をして、
また前まで戻って行った。
・・・嫌な予感。
まもなく、バスの運転手を連れてその乗客が俺たちの所まで来た。
その手に持ってるチケットの席番号が53と54。
俺たちが座ってる席の番号を見ると53と54。
オイ・・・
運転手が何やら言ってるが、
どうやらチケットを見せろとの事。
あれ、どこにやったかな
焦ってあちこち探すがなかなか出てこず、
やっと出てきたのは財布の中からだった。
それを運転手に渡すと、
「やれやれ」という感じで首を振る運転手。
チケットの番号を見ると13と26
「ヘイ、そこはお前らの席じゃねぇ。
さっさと退くんだ。」
えっ。
だって運転手がここに座って良いって言ったんだぜ?
って言い返したくても、
スペイン語で言えるはずもなく
しかもこの運転手がハゲでゴツくてやたらイカツイ。
こええよw
あっ、そうだ、あのイケメン運転手は?
・・・居ない。
長距離バスなので運転手も乗り継ぎなのだろう。
とりあえず広げていた荷物をまとめ、
泣きそうになりながら移動
だが、可哀想に思ってくれたのか、
前のほうで一人で座っていた乗客に
「こいつらが可哀想なんで、替わってやってくんねぇか」
って感じで声を掛けてくれ、
渋々ながらも
「しかたないわね。」
って感じで替わってくれた
グラシアス
ムーチャスグラシアス
いかつい運転手に満面の笑みでお礼を言う。
そしたらその運転手、グッと親指を立てて微笑んでくれた。
ああ、掘られても・・・いやいや、それは嫌だ。
抱かれて・・・いや、それも嫌だけど、
とにかくありがとうだ
一難去ってないけどまた一難。
勘弁してくれよ~。
ってのが正直な気持ちだった。
それからまたゲームと睡眠の繰り返しで、
なんとかかんとか朝の8:30くらいにステーションに到着
あ~~~、疲れた・・・・・・
ステーションで待っててくれたのは、
行きで案内してくれたガイドさんだったが、
別の客を迎えに行かなければならないとの事で、
別のガイドさんを紹介してくれ、
その人に従ってくれとのこと。
どっからどう見ても南米の女の子だが
名前は「ユキコ」ちゃん。
目がクリクリしてかわいらしい子だが、
写真取るの忘れたわw
とりあえず国際線の空港まで車移動しながら、
車中で話を聞く。
俺「で、朝イチのフライトに乗れるの?
ナスカには行けるの?」
ガ「無理です。2人が乗るペルー行きの飛行機は17:30ですので。」
あああああああああああああああああ
俺「あwせdftgyふじこふじこ!!!」
可能性は予想してたが、受け入れたくなかった現実。
うう・・・
あきらめきれないので、
旅行会社に連絡を取ってもらい、
俺に連絡をくれる用にお願いする。
うなだれてベンチに座っていると、
「Hey!Hey!You!You!I don't like your girlfriend!!!」
携帯の着メロが鳴り響く。
出るとペルーの旅行責任者で、名はミヤケといった。
まずはこちらの要望として、
最終日のリマ観光をナシにして、
ナスカ観光に当てられないかと伝える。
折り返しの連絡で、
ナスカのフライトに空きはあるが、
リマからヒューストンのフライトの変更が必要で、
その空きがないので駄目だということだった。
いくらお金が掛かっても構わないからなんとかして
と嫁に涙目で訴えられる
じゃあ帰りの飛行機を一日延ばして、
その日をナスカの観光に当てられないかと問う。
帰りの飛行機、東京でのラルカフェやホテルのキャンセル。
かなりのリスクだが、ああ言われては仕方ない・・・
また折り返しの連絡で、
その日はヒューストンへのフライトは空いているが、
ナスカのフライトに空きがありませんので無理でした。
あああ・・・
終わった・・・
じゃあまた今度にするか
っていう場所じゃねぇんだよ。ココは。
地球の裏側なんだよ
飛行機で30時間掛かるんだよ
と嘆いても嘆いても。
悔やんでも悔やみきれないがどうしようもない。
飛行機の段取りは解ってるので、
ガイドに別れを済ませ、
空港のロビーでボーッとしてた。
フライトのゲートは何番やろ
そう思ってフライト予定の画面を見てると、
「日本の方ですか?」
と声を掛けられる。
振り返ると俺らくらいの夫婦にお父さん世代の男の人、
それにおばあちゃんが2人の日本人観光客のグループが。
初めて日本人に会ったかも
お互いそんな感じでちょっとホッとした感じになったが、
なんか雰囲気が暗い
話を聞くと、その人たちもイグアスで足止めを食らって、
同じように長距離バスで移動して今朝着いたらしい
しかも、一日空港で泊まったらしい・・・
お互い大変ですよね~、とか
たまりませんな~とか話してて、
「俺たちナスカに行けなくなったんですわ~。」
というと、
「マチュピチュには行けるんですか?」と。
「ええ、マチュピチュには行けるんですけどね。」
というと、
「いいなぁ~~~。」
んん
どうやらその人達は、
ナスカには行けるんだが、マチュピチュに行けないらしい。
ohh・・・・・・
それは酷い・・・
そりゃナスカかマチュピチュどっちか取れって言われたら、
マチュピチュやでなぁ。
本当に気の毒
この人たちには申し訳ないが、
マチュピチュに行けない事を思うと、
まだマシかとちょっと慰めになった。
その人達とも別れを告げ、
俺たちはペルーへと旅立った。
明日は待ちに待ったマチュピチュや
つづく。
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