タイで縁起のよい数字とジューンブライドとの関係は? | INJカルチャーセンターのブログ

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INJタイ語講師のゴーです。


日本で縁起のよい数字は1,3,5,7といった奇数ですが、奇数でも9は「苦」を連想して縁起が悪いとか、偶数の8は漢字の八が末広がりで縁起がよいという例外があるようです。

 

 
タイで縁起のよい数字も日本と同様に奇数ですが、最も縁起のよいのは9です。これは、9の数字の発音がก้า[ガーオ]で、「進む、進歩する」という意味のタイ語の ก้าว[ガーオ]と発音が似ているからです。
 
そのため、タイ人は結婚式の開始時間を9時59分にするなど、9の数字にこだわります。しかし、タイで最も結婚式が行われるのは9月ではなく6月です。欧米のジューンブライド「6月の花嫁」と同じですね。
 
ジューンブライドの由来は、かつてヨーロッパでは農作業で忙しい3~5月を避けて6月に結婚式を挙げる人が多かったためと言われています。一方、タイでは3~5月の暑季から6~10月の雨季に移行する6月に結婚式が多いのは、その昔、これから雨季に一緒に農作業をするために結婚しようというタイの風習があったからです。ヨーロッパの人は農作業が一段落した後、タイ人は農作業を始める前に結婚するカップルが多かったことから、今でも6月にヨーロッパとタイで多くの挙式が行われているようですが、同じ6月というのは偶然とはいえおもしろいですね。

 

タイで縁起のよい数字は奇数ですが、結婚式がよく行われる月は、主に偶数月です。なぜなら、偶数の「偶」は「ペア」を意味するからです。「配偶者」にも「偶」が使われていますね。結婚式は6月が最も多いのですが、10月、9月、2月、4月の順に人気があります。なぜ奇数月の9月が入っているかというと、陰暦8月十六夜はタイ語でเข้าพรรษา[カオパンサー]と呼ばれる入安居(いりあんご)で、僧侶が修行のためにお寺にこもり始める日だからです。これは、かつて僧侶が外出して農家の植えた稲や作物を踏まないように、カオパンサーの日からออกพรรษา[オークパンサー]「出安吾(であんご)」の日までの約3か月間お寺にこもったからと言われており、その間、僧侶は結婚式の儀式を行うことができません。そこで、どうしてもこの時期に結婚したいカップルは、偶数月の8月ではなく9月にずらしています。

 

結婚式の日取りは、占い師や僧侶に占ってもらい決定します。
 
ちなみに、日本で縁起の悪い数字は、「死」と「苦」の音を連想する4と9ですが、タイでは特に忌み数字はありません。