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見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<帰郷 6日目> 

曇っていても、最高気温は35℃を超えたようだ。
実家の愛知は、とにかく夏は暑くなる。

毎晩、ママが電話をすると、
ショウは何かを伝えようと、良くおしゃべりをしたそうだ。
ショウなりの 『 近況報告 』 だったのだろう。

毎日美味しい物を食べさせてくれるし、
毎日たくさん遊びに付き合ってくれるし、
とても快適だよ!!(~o~) と言っていたに違いない。


<帰郷 5日目> 

家の中に引きこもっていては、ストレスが溜まる。
しかし、外は35℃を越える、酷暑。

そこで、
名古屋ドームの近くにあるイオンモールへ出かけたらしい。
勿論、買物へ行くのが目的だが、
ショウの気分転換の意味もあったようだ。


しかし、ショウは大型商業施設が、大嫌い。
特に館内放送は、気にさわるらしく、
大激怒の後、大泣きをしてしまう。
今回も御多分に洩れず、大騒ぎしたそうだ。

結局、立体居駐車場の上の方の階が空いていたので、
そこで、車椅子を思う存分漕いで、汗を流したらしい。

風通しも良く、日射も遮られているので、快適だったようだ。
しかも静かなので、ショウの機嫌も良い。

意外に穴場かも? (^^♪



<帰郷 4日目> 

一番心配だった食事だが、毎日、朝昼晩と完食しているようだ。
大便も1日おきだがしていて、便秘にもなっていないようだ。

連日、35℃前後の猛暑なので、家の中に居たい所だが、
それでは、ショウにストレスが溜まってしまうので、
涼しい時を見計らって、散歩に連れて行ってくれているようだ。


<帰郷 3日目> 

一週間も滞在した場合、心配なのは食事。
祖父母は、ショウの好物を知っているが、
同じ物ばかりあげる訳にもいかない。

そこで、
ワイフが実家で、ショウの料理を作り、
冷凍して、レシピを置いて帰宅した。

これなら、レンジで数品を解凍して温め、
惣菜をもう一品増やすだけだ。
これで祖父母の負担も随分軽くなっただろう。


<帰郷 2日目> 

ママはショウを残して、帰宅。
今日から一週間、川地の実家で生活をする。
パパとママに会わずに、独りで過ごすのは初めてだ。

ただ、私達は、それ程心配していない。 ('-^*)/

全くの見ず知らずの他人ではなく、
大好きな祖父母なので、泣いたりする事は無いだろう。

むしろ、甘やかされて、
我が侭になって帰ってこないか心配だ。


ただ、大きくなったショウの介護は、
親の私達でも苦労するのに、70歳を超えている
私の両親にとっては大変な重労働である。
両親の体のほうが心配だ。

といった感じで、様々な不安を抱えたまま、
新たな試みがスタートした。


<帰郷 1日目> 

今日からショウは、ママと一緒に私の実家へ帰郷する。
そこで、祖父母に預けられ、独りで一週間を過ごすのだ。

これは、パパやママのどちらか?もしくは両方に
何かあった時(災害や事故など)の事を想定して
祖父母に預けるリハーサルである。


実家の最寄のICで高速を降りると、
ソワソワ o(・_・= ・_・)o 、ニコニコ (^o^)♪
久しぶりだというのに、景色を良く覚えている。

昼間ならまだしも、夜でも関係ない、
風景をよく観察して、何処を走っているか分っている。
この 『 土地勘? 』 , 『 記憶力? 』 は、
チョッとした才能である。

勿論、実家について祖父母に会ったら
大声をだして、大喜びをしていたそうだ。


<自宅> 

連日の最高気温35℃にも関わらず、
ショウは、機嫌が良くて元気なようだ。
(ウンチが出てスッキリしたからか?)

明日から、実家にお泊りに行くので、
ママは部屋の大掃除をしたそうだが、
暑くて大変だったようだ。

また、明日から1週間以上、実家に泊まるので、
衣類を準備したり、ショウの介護の準備をしたりするのも
大変だったに違いない。



<自宅> 

今日も最高気温は35℃近くまで上がったらしい。

パパも時々ショウと話をした。
スペインで宿泊しているホテルの無料 WiFi で
インターネットに接続して、Skypeで時々ショウと話をするのだ。

10年ぐらい昔までさかのぼっても、
日本ではインターネット環境が、既に整っていたが、
海外では、ようやくダイヤルアップから開放され、
大会本部で、Wifi が快適に使えるようになったばかりだった。

例え数回でも、携帯から海外ローミングで電話をしようものなら、
翌月の請求書の数千円アップは確実だった。

それが、ホテルのWiFiを利用すれば無料である。
もしくは、市内通話をするぐらいの料金で気軽にかけられる。
10年以上前には、想像できなかった世界だ。


遠く離れて地球の裏側にいても、
ショウが、家族がとても身近に感じられる。 (^^♪


<神津島 3日目> 

今回の宿は、島で唯一?のバリア・フリーの旅館だった。

トイレ、お風呂(夏季はシャワー)、そして食堂は、
全てバリア・フリーなので、移動はスムーズだし、
部屋は和室だが、リクライニングソファーを貸してくれて、
リラックスして過ごす事ができたようだ。

旅館の方が親切にしてくれたので、
快適に過ごす事ができたらしい。


乗船までの待ち時間が長かったので少し退屈したようだが、
待合所を動き回って探検していたので、発散はできたようだ。

帰りは、15:30発のジェットホイル船なので、
僅か3時間半で竹芝桟橋まで帰ってこれる。
船内で、1時間ほど寝たらスッキリして様で、
家までの車中では、元気一杯だったそうだ。


<神津島 2日目> 

今日も前日と同じ前浜海水浴場へ行った。

宿から一番近いだけでなく、駐車場からも近い。
無料のシャワー(水だけど)があって、
更に車椅子用トイレが完備していたそうだ。

本当は、赤崎海水浴場が有名で、
若者の人気スポットなのだが、ショウには楽しめない。
なぜなら、岩場の海水浴場だからだ。

2日目なので、昨日よりも更にリラックスして
浮き輪サーフィンをして、たくさん泳いだそうだ。
一日中は、体力的に無理なので、
午後はレンタカーで、島をドライブしたそうだ。