スロベニアツアー3 フライ・ジャンキー | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<ツアー3日目> 晴れ


朝から良い天気。雲の流れもそれ程速くない。

むしろ時間を追う毎に綿菓子の形を見せるようになった。

風向きも決して悪くは無い。

メンバー全員がモチベーションを高くした。


日中の東風は、それ程強くならないという予報もあり、

Stol(ストール)からKobarid(コバリド)間での

空域を飛び回る予定を立てた。



が、Stolの風が強いという情報が入り、

隣町、初日に飛んだTolminのエリアへ移動した。


が、ランディングは強風。いや、爆風に近い。

テイクオフのKOBARAは、飛べない風ではない。

午後には、ランディングの風が弱まる事を願い。


渓谷観光へ出かけた。

スロベニアは、自然が豊かな国。

自然が美しい、そのままの形で残されているのだ。



12時過ぎにTolminの町に戻ったが、風は、

若干弱まった感じはしたが、殆ど変わっていなかった。


今度は、Tolminの南の山でイタリアとの国境にある、

第一次世界大戦の頃の塹壕跡へ出かけた。

この辺一帯は、大戦の口火を切った土地なのだ。



山に上がる途中で、東向きのテイクオフ(離陸)場に

立ち寄ったが、良い風は吹いていなかった。(サイドの風)


塹壕跡を探検し、国境地点にあるノートに記名した後、

北から北東向きのテイクオフ場、

MATAJUR(マタヨール)へ移動した。

ここは、何故か南東風のフォロー。


最後に、南東向きのテイクオフ場、KUK(クック)へ移動。

ここは、東の風で、サイドの風。



結局、上空のコンディションとは裏腹に、

下層は飛ぶのに適した場所が無く、

ノーフライトに終わった。



それにしても、4つの山を巡って、

日没まで飛ぶことを考えて、諦めが悪いるのは、

まさしく、 『 フライ・ジャンキー 』 である。


初日から2日連続で、バンバン飛べたので、

ある程度満足されていたのが、幸いだった。

だれも、無理までして飛ぼうとしなかったのだ。

大丈夫、明日こそは飛べるにちがいない。 音譜