捨てちゃダメ!! | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<学校->センター> 晴れ

土日のショウの子守は大変だったようだ。

ワイフがゲッソリしていた。

相当、我が侭坊主、悪坊主になっているらしい。


ご飯は、好きな物の中でも限られた物、

コーンスープやシチュー,オムレツしか食べない。

(口内炎で口を開くと痛いようだ?)


食器を片付けている時に、目を離した隙に、

テーブルクロスを引張って、

ダイニングを水浸しにしたらしい。

(テーブルクロス引きをしてみたかったのか?)



折りしも、川地は寝違えて、首が痛くなってしまい。

動きが鈍くなってしまった。

空気を読めるショウがそれを見逃すわけがない。



機嫌は良くなく、朝食は今一つの食べっぷりだったが、

それでも何とか食べて、準備も反抗的ではなかった。

やっと、登校へこぎ付けた。


車に乗り込み、いざ学校へ!!

珍しく、シートの間に置いてある玩具の新幹線を

取って欲しいというので、取ってあげた。


ボタンを押して、遊んでいたが、

チョッとして、音がしなくなった?

(足元に落としたのか?)


ふとショウを見ると、先程まで

右手で持っていた新幹線は、左手に持ち帰られ、

その左手は、窓の向こうへ高々と突き出されていた。


「あっ、ショウくん止めなさい、捨てちゃダメ!!」

そう言うが、早いか?

ショウの手が “ パー ” になるが早いか?

それとも、不適な笑いを浮かべるのが早いか? にひひ


いずれにしても、新幹線は視界から消え、

車の後方から、ガラガラと物が転がる音がして、

バックミラーに、見覚えのある玩具が映っていた。


慌てて車を止めて、拾いに走った。

幸い後続車は居なかったので、ひき潰される事は免れた。

幸運なのか?頑丈なのか?破損も殆んどなかった。



しかし、これは序の口だった。


学校へ到着し、校舎へ入ると、

今度は、お気に入りの帽子が行方不明になっていた。

あれ?確か家を出る時にはあったし、

駐車場まで被っていたのは覚えている??


新幹線事件に気が捕らわれていたので、

どの時点で無くなったのか?覚えていない。

全く、困った坊主だ。


今日の午後はセンターで、外出するから

帽子を被る必要があるのに・・・。

というわけで、防止探しにしばし奔走した。



そんな感じで、帰宅しても悪戯は続き、

パパもグッタリしてしまった。