<お仕事>
予報以上に北東風が強い。
朝霧を知っている人なら、猪之頭地区に
北東風が入った時は、如何に危険かをよく知っている。
北東風は確かに荒れるが、大きく分けて2種類ある。
北西ベースの北東風と東ベースの北東風だ。
前者が入ってきた場合、即座に降ろすべきで、
初めから入っていたら、飛ぶべきでない。
後者は、極端に強くなければ、
飛ぶことが可能なことがある。
実は、今日は、後者に値する。
そして、こんな日は、バンバンになることが多い。
俗に言う、 “ 朝霧マジック ” の一種となる。
朝食事をしていると、GPSにウェイポイントを
入れて欲しいという人が列を作ったので、
川地は完全に出遅れてしまった。
朝霧ロッジをでると、山では、ハングの大会の
ダミー(パラグライダー)が、順調に高度を稼いでいる。
予想通り、コンディションは良い様だ。
コースは発表したし、
ゲートオープン時間やスタート時間も伝えたので、
塾生は皆、テイクオフへ移動しているものと
慌ててショップに行くと、皆マッタリとしている。
ショップの前の北東をみてはためく吹き流しだけを見て、
今日は飛べないよと、暖を取っているのだ。
朝霧 “ 初心者 ” じゃあるまいし、
初歩的な過ちをしないで欲しい。
もっとしっかりと状況判断して欲しいものだ。
という訳で、大幅に山へ上がる時間が遅れた。
一時期、北が強くなって、ダミーが降りたこともあり、
飛ぶ機会を逸してしまった。
再びコンディションが好転すると、
今度はハングの大会が始まってしまった。
本当は、直ぐにでもテイクオフしたかったが、
ここは譲り合いの精神で、混雑が緩和されるのを
待ってから飛ぶことにした。
この状況下で、
今日は風が悪いと降りてしまう塾生が居たが、
どうして、そんな判断になるか疑問だ?
そういった方に問いたい。
なぜ先程まで、ウェイティングしていたハングは、
飛び始めたのだろうか?
コンディションが好転して、
競技が可能と判断できたからではないのだろうか?
ハングの群れが居なくなった所で、テイクオフした。
予想通り、バンバンのコンディションだ。
それに、変な荒れ方をしていない。
南は芝川、北は雨ヶ岳、そして、世界地図含む
70kmという大きなコースを設定したが、
充分回れるコンディションとなった。
ただ、スタートした時間が余りにも遅かったのと、
北風が残っている情報が入っていたので、
後半の雨ヶ岳は危険が多いと判断して途中で終了した。
(自分のトレーニングなら行っていただろう)
そんな状況でも、
塾生の一人は、世界地図まで制覇したようだ。
それ程、コンディションは良かったと言える。
蓋を開けたら、3日間、存分に飛ぶことが出来た。
課題は多かったが、皆さん満腹で帰途に着いた。
次回までに、課題を克服してきて欲しいと思う。