XCキャンプ03 欠けている物 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<お仕事> 晴れ

天気は最高。

心配した黄砂は、昨日の夕方には海上に移動した。

気温減率もまずまずの値を示している。



しかし、こんな日に100km飛ぶ事を妄想している

パイロットが居るとしたら、スクール生ぐらいだろう。


今日の関東北部には、北西の風が吹く。

また、足尾付近では、西側は南西風が吹き、

東側は、回り込んだ南東風が軽く吹くはずである。


つまり、XC方向は常陸太田の方向。

どんなに頑張っても50km前後。



こんな日には、

距離が伸びないとモチベーションを下げるのではなく、

トレーニングと割り切ってフライトすべきである。

本番同様に風を読み、リズムを計り、

ベストチョイスを導き出さなければならない。



山の西側でも東側でも、グライダーが上がり始めた。

いよいよフライト開始! XCキャンプ実践のスタートだ。


塾生もどんどん上げていく、

そして、 「 XCに出ます! 」 とコールが入る。

私のフライトプランは、茂木、経由、常陸太田行き


が、しかし、皆飛んでいく方向が、真東!?

奇しくも、真っ先に上げて走り出したメンバーは、

昨日の川地の講義や夜部に参加していない塾生ばかり。

(夜部で、全員が話を聞いていたわけではないが・・・)


そして、それに吊られるように、

話を聞いていた塾生までもが付いていく展開。


東方向は、直ぐに常磐道に到達してしまうし、

サーマルは見込めず、ぶっ飛ぶだけなのに・・・

あ~あ、 『 ハーメルンの笛 』 状態だ。


川地は、最後尾でスタートした。

本当は、北方向へ行きたかったのだが、

塾生が皆、東方向へ飛んでいるのなら仕方ない。


塾生をほったらかしにして、

距離伸ばしで飛んでも仕方ない。 (ーー;)

それでも、少しは活路があるように、

北東方向へ飛んだが、結果は同じだった。


私より遅れること30分、

リフライトで飛んだ塾生が、北に向けて移動を開始した。

XC名人のNさんが北を目指したからだろう。


流石、分っていらっしゃる。

回収された塾生と共に北を目指したBさんを追った。

結果としては、無理せず30km付近で降りた。

北西風にぶつかったのだ。


Nさんは、そこから進路を北東に変え、

約40km飛んだらしい。

前日私が夜部で示したプラン通りだった。



塾生に欠けている物、それは、

結果(距離)を気にし過ぎて、自然を読めていない事。

技術は持ち合わせているのに・・・、残念だ。


それに気付けば自ずと結果は付いてくるものだ。

来週は、XCの大会がある。塾生の健闘を祈りたい。

塾生ガンバレ!