<保育園->大学病院>
昨晩寝たのが遅かったせいで、今日の朝はお寝坊のショウだった。
いつもの様にストレッチ&リハビリをした後に、朝食を取り、
その後、パパが保育園の準備をする僅かな間、
ショウはプレイルームの玩具で遊んでいる。
「さあ、準備できたから保育園へ行くよ!」
そう言うとショウはパパの方を向く。
(それまで、パパが「あれが入って無い!!」,「これがまだだ」と
騒いでいても、全く見ることが無かったのに・・・。)
ショウの言語の理解能力は、
気付かぬうちに、驚くほどハイレベルになっているのだ。
(小さい頃はショウと読んでも反応すらなかったのに・・・。)
まだショウは、玩具で遊びたそうな顔をしている。 (。・ε・。)
「じゃぁ、あと一回だけね!」
「そうだ、這いずりの格好じゃなく、座った格好でやってごらん!」
そう言って、川地はショウの足を曲げ、正座の様な格好に座らせた。
普段ならそのままの格好で座って、
パパが玩具を近付けてくれるのを待つのだが、今日は違っていた。
ショウは自分から上半身を前に前傾し、
床に片手を着き、もう片方の手は玩具のボウルへ伸ばしたのだ。
その格好は、正に “ 四つ這い ” だった。 オオッ━(゚∀゚)━ !!!
訓練のために無理やりさせた事はあったが、
自分から “ 四つ這い ” をしたのは初めてだった。
それは、奇跡(歩行)への小さな一歩だった。
腰が不安定でフラフラして、
支えてやらないと引っくり返ってしまいそうだが、
両足と片手で、懸命にバランスを取っている。
そして、ボールをコロコロの木に入れようとしている。
「 頑張れ!もう少しだ!! 」 思わず声が出る。
そして、ガッシャン!!
小さな穴からボールが入った音がした。
「 やったぞ!ショウ!! 上手だ!! 」
(*゜▽゜ノノ゛○ ヘ(゚∀゚*)ノ
訓練で無理やりやらされているのではなく、
自分から入れたくて、できたという、
達成感に満ちた嬉しそうな顔をした。
その後も、倒れることもなく、飽きることもなく、
5個連続して、約5分間を費やしてボールを入れ続けた。
流石に疲れたのか、その後パパに寄り掛かった。
その後、ショウはいつもの様に玄関まで這って行き、
そして、保育園へ登園した。
ショウが来るのが遅いので、保育園では先生が心配していた。
今日は、午後から大学病院へ処方箋を頂きに行く。
仕事ができるのは限られた時間しかなかったのだが、
何よりも “ 四つ這い ” が成功したことがとても、嬉しかった。
しかし、奇跡はそれだけではなかった。
病院での診察を終え、処方箋を頂いた後、
会計カウンターへ行った時のこと。
カウンターの上に書類の入ったクリアーファイルを置いて、
精算をして頂いていると、パパの右腕のカウンターの所に、
小さな手が二つ並んだと思ったら、小さな顔が姿を現した!!
それは、座っているはずのショウの顔だった。! Σ(゚д゚;)
驚いて、ショウの頭の下を見ると、
バギー(幼児用車椅子)のステップの上に立っているではないか!!
大好きなクリアーファイルを取りたい一身でカウンターに掴まり、
懸垂をする要領で、上半身を持ち上げたのだ。
正確には、下半身で立ったとは言いがたいが、
その姿は、何処から見ても立っているようにしか見えなかった。
明らかに危険な姿勢なのだが、驚きの余り声も出なかった。
( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚ ヾ(@^(∞)^@)ノ
川地はツーテンポも遅れて、ショウの体に手を伸ばした。
まさか、一日に二度も驚かされるとは思わなかったが、
それは、とても嬉しいビックリだった。
そして、ショウの将来が随分明るく感じられた一日だった。
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