いよいよ国境越え! | 見えない翼

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私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<ツアー6日目> 晴れ のち くもり

フライト出来るのは今日が最後。

このツアーの最大の目玉 “ 国境越え ” が、

未だ達成されていない。


今日はそれを可能にする絶好のコンディションが予想されている。

国境までの尾根が渋いかもしれないとサポートをしてくれている

クラウディ(宿のオーナーで地元パイロット)が注意を促した。


その尾根には、雲が多数発生しており、

無理にではなく、雲が我々を誘っていた。

行けそうだ。


メインのテイクオフで飛ぶのは、何と今日が初めて!?

しかし、皆さんとても安心して見ていられるとても安定した飛びだった。

川地も最後にテイクオフ!



いざ国境へ!
カメラ 2008/07/30 いざ国境へ!


そして、西にある国境へ向かった。

決して慌てず、上がる所に導いて、

しっかりと上げ直しをさせて、一歩一歩確実に目的地へ向かった。

渋いので途中まで引き返す場面もあった。

しかし、最終的に国境に到達する事が出来た。


引き返す少し前から、北から進行しつつあった高層雲が

いよいよ空を覆いはじめ、テイクオフ周辺も徐々に渋くなってきた。

本当は、昨日テイクオフした隣町のトルミンのテイクオフへ

行く予定だったが、完全に陰っていて、絶対に不可能だ。


テイクオフ場の横の山頂でソアリングして待つことも可能だったが、

トップランする事にした。ベテランと数名がトップランした。



トップラン組
カメラ 2008/07/30 トップラン組


NPパイロットや低くなってしまったパイロットは、

安全を考えてランディング場へ向かうように指示した。


といっても、

ここスロベニアはメインランディング場に降りる必要が無い。

なぜなら、日本と違ってアウトサイドと言う概念が無い。

安全に降ろせる所、それら全てがランディング場だ。


無理にメインランディングへ帰ろうとして、

家の屋根に降りたり、送電線に引っかかったりするほうが、

地元エリアにとって迷惑なのだ。



テイクオフから回収車に指示を出して、全員を回収してもらった。

そして、今日2回目のフライトを開始。

しかし、もう前半の様な条件にはならなかった。

テイクオフ近辺をウロウロするのが精一杯だった。

と言っても、左右に数キロはリッジが取れる。


夢の “ 国境越え ” が叶った事で、

皆さん充実感に満たされ、癒しフライトに切り替えようだ。

そして、今日も夕食の会話がとても盛り上がった。



ホテル前にて記念撮影
カメラ 2008/07/30 ホテル前にて記念撮影

明日は、早朝3:00出発だ。