<お仕事>
標高2000m以上まで上がるという、
チョッと信じがたい予報に、塾生もやる気満々だ。
テイクオフ(離陸)場に上がって、確信した。
見た目にも確かに上がりそうだ。
腰の調子もすっかり良くなって、川地も飛べる。
で、もう上がる感じがしているのだが、
塾生達はなかなか出ようとしない。
ダミーも徐々に高度を落としていく。
気まずい高さにまで下がった、その時、突然上がりだした。
それを見た、数機が立て続けにテイクオフした。
ドンドン上がっていく。1700mという報告が入った。
それを見上げていた数名が出遅れた。
良くあるパターンだと注意した。(上がりたければ、飛びなさい!)
こうなると次のタイミングまで待った方が良い。
まだ、早いかなと思った時に、次の塾生が飛び立った。
しばらく粘っていると、上がり始めた。
全ての塾生が雲底まで上がり、先発隊は神の倉側に渡って、
更に、標高2000m以上にまで上げている。
もう私がテイクオフにいる意味もないので、飛ぶことにした。
ところが!! 上がらない。
まるで、蓋でもされたかのように、
テイクオフの高さより全然上がらないのだ。
高い所からは、どこでも上がるので、
飛び放題だという連絡が入ってくる。
どうやら、神の倉の谷で、南と北の風がぶつかり、
600m以上でコンバージェンスが出来ているようだ。
結局、川地は天上界には一度も行けず、サブランに降りた。
その後、飛んだ機体から2000mの報告は入らなかった。
塾生は、大満足の一日だったが、
川地は何とも後味の悪い日となった。
まあ、たまにはこんな日もあるだろう。
なにせ、今回は、来る時からついていなかった。
2日で飛べるまでに、腰の調子が回復しただけでも、
良しとしなければ・・・!
帰りは来た時と同じ、倉敷から夜行バスに乗った。
今度は、どんな人が隣だろう・・・?
とビクビクしていたら、子供4人連れのお母さんだった。
様子からすると、ディズニーランドにでも行くようだ。
勿論、鼾は皆無だった。
が!!
川地は悪夢にうなされ、目が覚めた。
もしかしたら、何か叫んでいたかもしれない!?
今度は、自分が迷惑おじさんになってしまったかも? (;^_^A