<保育園> のち
朝、 「 今日も寒いね・・・ 」 , 「 保育園へ行くよ! 」 などと、
独り言の様に翔に話しかけながら、(勿論、翔から回答は無い)
駐車場に行くと、犬を散歩させている人に会った。
「 ワンワンだよ! 」 と言うと、翔は犬を見て、
横を通り過ぎて行くのを目で追った。
何でもない、一コマだが、とても感動的な瞬間だった。
なぜなら、動物を殆ど気にしないで、無視する翔が、興味を持ったから。
そして、なにより、 『 ワンワン 』 が何なのか,意味が通じたからだ。
うちのマンションは動物を飼っても良い事になっているので、
犬を連れた人にはよく会うが、吼えたりしない限り、
「 ワンワンだよ! 」 と言っても、見向きもしないのが普通だ。
しかし、今日は違ったのだ。
「 そう、ワンワンだね! 」 ともう一度言うと、
パパの方へ向き直り、とても嬉しそうな顔をした。
この笑みの本当の意味は分からない。
数十秒間、何か言っていたが意味は分からない。
しかし、確実に 『 犬 』 につてい何か言っていたのだ。
そんなささやかな感動の後、いつも通り、翔を保育園へ送り届けた。
翔は、いつもの様に元気で一日を過ごしたようだ。
昼食の時は、先生がご飯を食べると怒るらしい。
「 先生、食べてないで、ボクにご飯をくれよ!! 」 と
いったような感じだろう。(食べさせてもらっているのに・・・・。(ーー;) )
家で夕食を食べている時にもよくある。
翔が、お口をモグモグさせている最中に、
「 今だ!チャンス! 」 とばかりに、パパも食べていると、
パパの腕に手を掛けて引っ張るのだ。
「 パパ、食べてないで、ボクにご飯をくれよ!! 」 と。
Σ(o~∀~ || ;)ヘ ヾ(▼ヘ▼;)
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