南関東川地塾03-2 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<お仕事> 晴れ DASH!

朝から快晴だ。富士山がとても美しい。 富士山

しかし、今日は紙一重のコンディション。

いつ、北の強風に変わるか? 厳戒態勢で臨む必要がある。


ショップで気象の講義を行った後、

ショップ前の北風が止んできたので、山に上がる事にした。

第六感が働いて、何か胸騒ぎ?がする。


隣のエリアも大勢のパイロットが列を作って並んでいるので、

コンディションが好転すれば瞬く間に大混雑になるだろう。

相変わらずのんびりしている塾生には、

飛ぶのなら出来るだけ早くテイクオフ(離陸)するようにけしかけた。



コンディションが気になる川地は、タンデムで塾生よりも先にテイクオフし、

上空の様子を探るために、高度を上げた。

1300m以上は既に西風で、サーマルもずいぶん曲がっている。


最初は、2000m近くだった強風帯が時間と共に下がり始めた。

直ぐに、フライト注意報を発令した。

テイクオフ場のパイロット達は、少し前から飛ぶのを見合わせていた。


15分後には、1300mまで下がっていた。

と同時に、テイクオフ場には程良いアゲンストが入り始め、

前山に居たグライダーが一斉に上がり始めた。

間もなく、北風強風になる! やばいぞ!   !(´Д`;)


「全機、撤退! 全機、撤退! 速やかに着陸せよ!!」

フライト中止警報を発令し、避難勧告を告げた。

隣のエリアのテイクオフ場からは、ドンドン機体が飛び立っている?

私の判断ミス? 本当は大丈夫?

イヤイヤ、万一北強風が来たら・・・、とんでもない事になる。



着陸場まで100mという高さで、北風強風が入ってきた。

当然、ランディングは荒れ荒れの状態だ。

タンデム機で重量級の二人が搭乗していたので、

大きな潰れもなく降りることに成功した。

塾生も怪我なく、無事帰還した。



しかし、川地としてはもっと早く、警報を発令すべきだったと

反省しなければならない。

隣のエリアでは怪我人が出ているからだ。

たまたま、塾生がアクシデントに合わなかったに過ぎない。


一つ間違えば、塾生を病院送りにしていたかもしれないからだ。

勿論、フライトは自己責任が基本原則で着陸も自主的に行うものだが、

川地の判断に頼っている方も多く、全体の管理責任というものもある。


次回は迷うことなく、早めの警報を出そう。



午後は、講義を行った。

で、13時を過ぎた頃、白糸エリアが飛べるようになり、

2000m以上上がってばんばんだったそうだ。

でも、午前中の荒れを体験していると、

チョッと飛ぶ気にはなれないな・・・。