<お仕事>
朝から快晴だ。富士山がとても美しい。
しかし、今日は紙一重のコンディション。
いつ、北の強風に変わるか? 厳戒態勢で臨む必要がある。
ショップで気象の講義を行った後、
ショップ前の北風が止んできたので、山に上がる事にした。
第六感が働いて、何か胸騒ぎ?がする。
隣のエリアも大勢のパイロットが列を作って並んでいるので、
コンディションが好転すれば瞬く間に大混雑になるだろう。
相変わらずのんびりしている塾生には、
飛ぶのなら出来るだけ早くテイクオフ(離陸)するようにけしかけた。
コンディションが気になる川地は、タンデムで塾生よりも先にテイクオフし、
上空の様子を探るために、高度を上げた。
1300m以上は既に西風で、サーマルもずいぶん曲がっている。
最初は、2000m近くだった強風帯が時間と共に下がり始めた。
直ぐに、フライト注意報を発令した。
テイクオフ場のパイロット達は、少し前から飛ぶのを見合わせていた。
15分後には、1300mまで下がっていた。
と同時に、テイクオフ場には程良いアゲンストが入り始め、
前山に居たグライダーが一斉に上がり始めた。
間もなく、北風強風になる! やばいぞ! !(´Д`;)
「全機、撤退! 全機、撤退! 速やかに着陸せよ!!」
フライト中止警報を発令し、避難勧告を告げた。
隣のエリアのテイクオフ場からは、ドンドン機体が飛び立っている?
私の判断ミス? 本当は大丈夫?
イヤイヤ、万一北強風が来たら・・・、とんでもない事になる。
着陸場まで100mという高さで、北風強風が入ってきた。
当然、ランディングは荒れ荒れの状態だ。
タンデム機で重量級の二人が搭乗していたので、
大きな潰れもなく降りることに成功した。
塾生も怪我なく、無事帰還した。
しかし、川地としてはもっと早く、警報を発令すべきだったと
反省しなければならない。
隣のエリアでは怪我人が出ているからだ。
たまたま、塾生がアクシデントに合わなかったに過ぎない。
一つ間違えば、塾生を病院送りにしていたかもしれないからだ。
勿論、フライトは自己責任が基本原則で着陸も自主的に行うものだが、
川地の判断に頼っている方も多く、全体の管理責任というものもある。
次回は迷うことなく、早めの警報を出そう。
午後は、講義を行った。
で、13時を過ぎた頃、白糸エリアが飛べるようになり、
2000m以上上がってばんばんだったそうだ。
でも、午前中の荒れを体験していると、
チョッと飛ぶ気にはなれないな・・・。