中国川地塾 第三回 最高のコンディションのはずが・・・ | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<お仕事> 晴れ

快晴だ!! と思ったら、エリアの谷底は霧に覆われていた。

これは、良くない兆候だ。

サーマル(上昇気流)の発生が遅れる!


午後からは南西から西の風になるという予報もある。

つまり、午後からはフライト確立も悪くなると言う事だ。



実は、前日の夜から

塾生にトレーニング・タスクを組むように指示を出したのだ。

所謂 “ タスク・コミッティー ” と言うやつである。


これをすると飛躍的にパイロットとしての能力が上がる。

面白み,グライダーの性能,パイロットの技量,

そして、気象条件を考慮に入れる必要がある。


コンディションを無視し、欲だけが先行すると、

タスクは達成できない。

全てがバランスよく融合する必要があるのだ。

人(私や経験者)に、これを任せていては上達出来ない。



朝の時点でタスクを変更するように助言しようか迷ったが、止めた。

失敗を経験して、反省して、次に生かして、始めて一皮向けるのだ。


私の予想は当たった。

コンディションは非常に渋く、標高で1250mしか上がらず、

降りてしまうパイロットが続出した。


しかし、これで良いのだ。ここから学ぶものがあるはず。

「 運が悪かった 」 などと言って片付けるのではなく、

何を読み違えたのか? どうすれば良かったのか?

考えて、フィードバックして欲しい。



朝の時点で、だれも 「 タスクを変えよう!! 」 とは言わなかった。

タスクを決めた人だけでなく、全員に責任があるはずだ。

それを分かって欲しいものだ。


全員が一皮向けることを期待している。