保育園での翔の玩具 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<保育園> 晴れ
天気はまずまず良い。今日も暑くなりそうだ。
翔の服装も日に日に薄手の物を使用する日が多くなってきた。
翔は朝早く6時頃に目覚めたので、
もう一度寝せようとしたが寝なかった。


そのまま、ストレッチングをして、食事をさせて
保育園へ連れて行ったら、保育時間よりも早く着いてしまい、
少し、暇をつぶす羽目になった。


クラスの部屋の前でウロウロしていると、
延長保育でもう部屋の中に入っているクラスメイトが、
早くおいでと手招きしていた。
勿論、Sちゃんがその中に居たのは言うまでもない。



今週末と来週末の塾の準備であっという間に夕方になり、
急いで保育園に行くと、翔がお気に入りの玩具でSちゃんと遊んでいた。


「 Sちゃん、ずっと翔と遊んでくれていたんだありがとう! 」
と言ったが、どうやら側に来たばかりだったようだ。


気が付くと翔のクラスメイトが周りを取り囲み、
玩具で遊ぶ順番が出来ていた?
そう、翔の玩具は保育園の皆にも大人気なのだ。

翔は自分がボールを入れなくても、皆が入れてくれるので、

それを見て喜んでいた。 (おいおい、普通は悔しがるぞ (~_~;) )


先生とのお話を終えて翔を連れて帰えろうとすると、
ガラス越しにずらりと並んで、皆、手を振っていた。
翔はニコニコ笑いながら、時々大きな声を張り上げていた。
きっと、バイバイと言いたかったのだろう。


その夜、川地は高速バスで仙台に向かった。