翔の進歩37 ヤマダ電機 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<自宅> 晴れ

本来なら今日は療育施設に行く日だが、卒園式の代休でお休みだ。

久しぶりに、翔と二人っきりで何処かへ遊びに良く事にした。

それで、翔の大好きな “ しまじろう ” のテーマパーク

しましまタウン 』 へ行く事にした。


道路が空いていれば30分の道のりだが、そうは問屋が卸さなかった。

渋滞が酷かったので、10時半に出て、到着したのは12時だった。

道中の翔は、比較的おとなしくしていた。

むしろ、渋滞が少し解消されて、車の流れが良くなると、

両手をバタバタさせて、喜んでいた。



そして、順調に走っていた時、それは起きた。

246号線沿いに、 『 ヤマダ電機 』 の店舗があるのだが、

その黄色い建物と特徴的なロゴが見えた途端、翔が騒ぎ出したのだ。

(  ゚ ▽ ゚ ;)  ヘ(゚∀゚*)ノ


確かに、翔はヤマダ電機が好きだ。

スロットマシンで遊べるし、沢山のテレビが並んでいるし、

プラスチックや箱が並べられている様は、非常に魅力的だ。

おまけに、軽快なリズムの音楽が常に流れていて、

ノリノリになtって喜ぶので、時々連れて行く。

だから、車でその近所を通ると、中に入ると思って大喜びするのだ。



しかしそれは、あくまでも家の近所の 『 ヤマダ電機 』 に限った話だ。

店舗が違えば、形や大きさ、見え方が全く違う。

判別するとすれば、建物の色とロゴ,そして、文字ぐらいだ。


まさか、ローマ字は分からないと思うが、

それを “ 絵 ” として認識していたとすれば、話は別だ。

翔は、絵なら認識できる。


それよりも、 『 ヤマダ電機 』 であると認識して、

店内の様子やそこで遊ぶ事を連想したのだろうか?

もし、それで、大喜びをしたのなら、それは凄い事だ。

ビデオやご飯といった直接的な物ではなく、

間接的で抽象的な概念から来る喜びだからだ。


あっという間に通り過ぎてしまい、

翔はなんだかガッカリした様子を見せた。

「これから大好きな 『 しまじろう 』 に会えるから、楽しみにしてな!」

そうは言っても、翔には何の事だか分からず、

キョトンとしていた。  (*_*)



到着したのは12時で、丁度お昼だったので、

デパートのレストラン街で食事をして、

しまじろうの公演に間にあるように、テーマパークに入った。


ビデオと同じようなセットとそこそこの広さの広場には、

平日にも拘らず、沢山の子供たちがつめ掛けていて、

翔も圧倒されていた。


入って直ぐにショーが始まった。

つい先日、近所の文化会館で開催された、

しまじろうの公演会の時はノリノリだったようだが、

今日は、非常に近くで見えるので、

大きなきぐるみの 『 しまじろう 』 に翔は圧倒されていた。



しまじろうと一緒
カメラ しまじろうと一緒 20070320


ショーが終わった後の記念撮影の時も何だか顔が強張っていた。

以外に盛り上がっていなかったので、少し残念だったが、

『 ヤマダ電機 』 の収穫も有ったので、良しとしよう。