熱い抱擁 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<保育園>

久しぶりに登園だ。

この一週間、翔は8時以降に起きるという、だらけた?

生活を送っていたので、7時頃に起こされて、

少し不機嫌、朝からぐったりして、食欲が無い。 (-з-)


「保育園に行くよ!」と言ったら、

散歩に行くのと勘違いしてはしゃいでいた。


実は昨日の夕方頃、

買い物と散歩を兼ねて祖父母と一緒に翔が出かけた時のこと、

保育園の近所を通ったら、登園と勘違いして喜んだらしい。

そのまま素通りしたのでがっかりしていたそうだ。


今日は、本当に登園だ。

通い慣れた道を保育園に向かっていると、

保育園近くの信号機辺りでやっと分かったのか飛び跳ねていた。


クラスは相変わらず騒がしく、活気に満ち溢れていた。

翔が来た事を知ると皆、「翔くんだ!」と集まってきた。

翔はといえば、久しぶりなので少し怖気づいたのか?

はたまた相変わらずうるさい奴等だな・・・、といった顔をしていた。


翔が専用の椅子に座ると、

いつもお世話をしてくれる女の子が駆け寄ってきた。

挨拶の抱擁を通り越して、十数秒間、思いっきり抱き締めていた。

先生の話では、翔が欠席して居ない間、

ずいぶん心配して寂しがっていたらしい。


熱い抱擁の後、翔から離れると、落ち着いて我に返り、

自分のした衝動的な行動に 恥ずかしさ? 照れたのか? 

赤面して部屋の反対側に走って行って、物陰に隠れてしまった。


n(・ε・)n  ♥ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ


翔はといえば、

「何だあいつは?」といった顔をして、ニコリともしない。


「こんなに思ってくれる子なんてそんなに居ないんじゃないか?」

「友達を大事にしなきゃダメだぞ!」

「声をかけるなり、少しは照れるなり、リアクションしたらどうだ?」

もっと、友達とコミュニケーションしてほしいのだが・・・。


n(・ε・)n ・・・ =´、`=)ゞ