財政制度等審議会から、「平成20年度予算編成の基本的考え方について
」が公表された。
財政運営のあり方に続き、各分野における歳出改革への取り組みの最初に述べられているのが社会保障である。
運営のあり方では、まず社会保障が大きな問題であり、「受益」以上の「負担」を強いる状況であることを指摘、諸外国の取組みについて紹介している。
その中で歳出削減として、公務員の人件費、独立行政法人への支出の抑制を挙げている。
社会保障については、社会保障関係費が国の一般歳出の半分に近づきつつあり、歳出増加の最大の要因であるとしている。
・医療・介護等のサービスコストの抑制
・公的分野が関わるべき内容・範囲を、個人で対応することが困難なものほど真に必要なものに重点化
・高齢者を一律に弱者と捉えず、負担能力に応じて公平に負担をしていく仕組みに見直し
上記の項目を挙げて歳出抑制にとり組むべきとし、「基本方針2006」で示された5年間で国費1兆1千億の削減を継続すべきとしている。
さらに医療費について、07年度の医療費国庫負担は8.4兆円と社会保障関係費の約4割を占めており、高齢化の進展からさらに増大が見込まれることから、医療費の抑制とともに医療保険制度における国庫負担のあり方について検討する必要があるとしている。
諸問題として、病床数が多い、入院日数が長い、外来受診回数が多い、高額医療機器数が多い、医療機器に相当の内外価格差があり、是正を要するとした。
2つ目の課題として医薬品を挙げ、後発品使用率の低さ、OTC類似薬の保険適用、医療用医薬品の飲み残しを指摘している。
3つ目にIT化を挙げ、レセプト・カルテの電子化をコスト是正や国民負担の軽減に確実につなげる必要ありとした。
具体的には医療機関における事務の効率化、保険者や審査支払い期間における審査の効率化、医療の標準化に向けたデータ整備を挙げている。
4つ目が医師確保への対応である。
介護領域については、次期事業計画に向けて、
・サービス提供コストの縮減・合理化
・利用者負担や公的保険給付の範囲の見直し
等の改革を進めるとしている。
また、要介護認定の適正化・厳格化や、不正請求のチェック強化、介護予防の費用対効果の検証を挙げた。
財政審の建議は予算編成に影響を与え、詰まるところ来年度の場合診療報酬改定率に影響する。
今までは医療においては病院のみがターゲットという感があったが、今後は診療所、薬局を含め、医療費縮減の渦の中でのサバイバルゲームとなっていくだろう。