講談社+α文庫に収められたこの本は、なかなか役立つことが多い。
- 機長の心理学
- ¥838
- 株式会社 ビーケーワン
飛行機の趣味の観点からだけでなく、医療の面からも貴重な内容である。
まず序文に「航空に興味を持つ人だけでなく、医療、他の運送交通業、製造業など、種々の分野の人に読んでもらいたい」とある。
どうすれば最善の行動が取れるかという項には、まずクルー間のコミュニケーションの量と質が重要としている。
エラーのタイプ分類も紹介している。ここではエラーをスリップ(注意不足による間違い)、ラプス(記憶違い)、ミステーク(ルールベース、ナレッジベースのミス)などに分類している。
コミュニケーションのとれた結束の固いチームの危険性もまた指摘している。
集団思考を生むからという。
集団思考とは、集団のメンバーが個人的な疑問を抑圧し、他のメンバーに対する批判的思考をさえぎるなどで集団の議論の質を低下することとしている。
その集団思考を引き起こすプレッシャーについて、次の種類があるという。
仲間意識のプレッシャー、時間的プレッシャー、自己検閲、満場一致の4つである。
非常に興味深いことが書かれている。ぜひ本書をご一読を。
恐らく医療関係者のリスクマネジメントにも役立つことだろう。