DPCへの手挙げを希望する病院が、このところ増加している。
そうしたさなかに日本医師会が「DPC対象病院の拡大に関する見解」を9月12日に発表した。
http://www.med.or.jp/teireikaiken/20060912_3.pdf
そこには「DPCについての3つの警鐘」が示されている。
ひとつは総枠予算制への布石となること、2つ目は調整係数を近い将来廃止されること、3つ目は経済的視点で機能区分が加速することを挙げている。
調整係数についての記述で、「DPCにおける診療報酬は、いわゆる『どんぶり勘定』である。出来高払いのようにかかった医療費をきちんと割り出し、積み上げて設定する必要はない」としている。
しかし、DPC病院の現場を見ると、細かい処置や検査の漏れがないかのチェックを非常に細かく行っており、それによってDPCコードが変わり、収入が大きく変わる、または赤字になる可能性も出てくるからだ。
むしろコストについてもきちんと割り出し、経営を改善する効果もあるのではないか。
また、経済的視点で機能区分が加速する、という項に「特定機能病院と、中小病院ではコストが違うので、中小病院がDPCに移行すれば、特定機能病院と中小病院との間で診療報酬が別々に設定される」という内容がある。
これも病院の規模を問わず、コストを削減しながら質を向上させようという病院の努力を見れば、恐らく「規模より質の勝負」となっていき、ある意味公平性がもたらされるのではないかと思われる。
つまり、規模で機能が決まる(大病院は急性期、中小病院はそれ以外)という図式、言い換えれば結果平等から、自ら機能を選択し、質を上げていけば評価が得られるという図式、すなわち機会平等へと変化しつつあることの現れである。
機会平等へのツールが、DPCである。
一般病床で、DPC非対応の病院は、準備作業だけでも行っておくことが望まれる。
看護10:1以上、診療録管理体制、レセ電算コードの設定さえしておけば、DPC移行への最低限の準備となる。
その上で、状況を見ながら判断していけば、余裕を持って情勢を見極めることができるだろう。
医師会が、こうした事情を知らないわけでもないだろうし、ひょっとしてたくさんの病院が移行してきて欲しくないほど、DPCにはメリットがあるのだろうか?。