手術施設基準撤廃と、さる医療経済学者の弁 | HAJIMEのひとりごと

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もう何年も前の秋のことだ。

医療経済に関するセミナーを聴講に行き、経済学者の先生の講演を聴いた。

そのときに、「医師の技術料に差をつけるべきではない。飛行機だって、パイロットの腕で料金が違うなんてことありませんから。ベテラン機長でも、新人の副操縦士でも同じ料金ですよ。」と言っていたのを今でも記憶している。

「ちょっと待てよ」と言いたい。

確かに、パイロットの技量に関係なく料金は同じだ(むしろ早く予約したかどうかが料金を決めるのが最近の航空業界だ)。

しかし、ラインパイロット、すなわち定期航空路線のパイロット資格の有効期間は6ヶ月であることをご存知なのだろうか?

前にもこのblogに書いたかも知れないが、おかげさまで新しい読者も増えているので、もう一度紹介する。パイロットは「6month check」という審査に、文字通り6ヶ月に1回合格しないと、ラインパイロットとして飛べなくなる。

シミュレーターを使った緊急操作の訓練もある。身体検査はもちろんだ。

このように厳しいチェックで、質の評価を行なっているのである。

中医協の技術評価部会で、ほとんどの学会が経験年数や症例数と、手術成績に関連性がないと報告していた。「相関性あり」としていたのは整形外科の学会くらいだったと記憶している。

この報告を根拠に、手術の施設基準を撤廃するらしいが、一方で情報開示も行うという条件がついてしかるべきであろう。

何か、患者の視点が置き去りにされているような気がする。