字を書くのが楽しくなり、もっとお稽古したくなるペン字・書道教室の太田真采世です。
今日はしとしと・・・時には強く雨が降りつける思ったよりも寒い1日でした。
昨夜の天気予報では、気温が16度まであがり、春用の薄いコートで大丈夫!とのことでしたので、すっかり信じて薄いコートで出てきたら、マフラーが欲しくなりました。
そして傘をさして、思い鞄を肩にかけて駅から銀座教室まで歩いていると・・・
じゃじゃ~ん!

ファミマに特大のファミチキと大感謝が・・・。
これって何気なく通り過ぎていく人も多いでしょうが、私は超感動しました。
思わず戻って行って写メったくらいですもん。
この「大感謝」と「ファミチキ」って、大成功だと思います。

圧倒的な大きさで存在感はあるのに、字がうまくもないけど下手でもないという良い感じの普通加減。
これが本当に絶妙にかみ合ってる!
もし私が同じものを書こうとしたら、正直もっとうまく書こうとか、ちょっと筆勢が・・・とか、墨量の変化とか・・・って、色々やり始めちゃうと思います。
でも作品じゃないので、あくまで道行く人に『アピール』『見てもらう』『なんだろう?』と思ってもらうという目的が第一。
しかも「ファミチキ」ですよ~。
「大感謝」は習字っぽさが少し出ていますが、「ファミチキ」はマジックで何本も線を引いたかのような無機質な感じで書かれています。
う~ん、すごーく良い線をついてきてる。
お店に入って、「これ書いた人いますか?」と聞いて、「凄いですよ、あなた!」と握手した手をぶんぶん上下に振りたいくらい。
文字ってうまければ良いってもんでもないと思います。
(美文字を教えている私が言うのもなんですけど・・・。)
その場所、伝えたいメッセージ、どういう雰囲気にしたいのか・・・など、様々な内容によって、合う文字があるんです。
文字はたった1本の線でも、長さやカーブの方向一つで雰囲気がガラッと変わります。
ましてや文字の大きさや線の太さ、活字か手書きか、直線的か筆文字っぽいのか、右上がりか水平か、変化させるつもりなら無限にできてしまいます。
そしてその雰囲気から、自信ありげとか神経質そうだったり、文字が意味するもの以外の、裏に潜んでいそうな影を感じてしまうものなんです。
だから奥が深いし面白い。
いやー、街を歩いていたり、電車に乗っていたりしても、字に関して色々な発見があるもんですね。
そういう文字の奥深さや面白さがわかるようになってみませんか?