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虫食いの野菜が生まれる要因は?
これは、日本の農業における大問題とも言えます。
僕が考える二つを挙げてみます。
ひとつは、農薬と肥料の使用です。
もうひとつは、山林の弱体化です。
これらをみていきましょう。
農薬と肥料が野菜を弱くする
その昔、野菜が育つための条件が分かりました。
それは光と栄養を与えること。
光は光合成ですが、
栄養は、窒素、リン、カリウムであることが分かり、
窒素が葉っぱを、リンが実を、カリウムが根を育てることが分かりました。
ここで登場したのが化学肥料です。
化学肥料とは、文字通り化学的に作られた肥料のこと。
化学肥料は大量生産ができ、品質も安定していて、安価なのが特徴です。
これを使うことで、安価で大量かつ大きな野菜ができるようになりました。
しかし、ここである問題が起こりました。
野菜に病虫害が増えたのです。
困った生産者は、病虫害を無くすために農薬を使いました。
しかし、また問題が起こりました。
今度は、野菜がうまく育たなくなってしまいました。
栄養が足りない。
さらに肥料を投入します。
このイタチごっこにより、弱ったのは野菜ではありません。
野菜を育てる土壌が弱くなったのです。
実は土の中では微生物がたくさんいます。
野菜はその微生物と共生関係にあり、
栄養のやりとりをしています。
その微生物を農薬によって無くしてしまったため、
土壌が弱くなったのです。
そしていつしか、野菜は農薬と肥料を使わないと育たない。と、
多くの方が勘違いするようになりました。
山林の弱体化
第二次世界大戦によって、大量の材木が必要だったのと、
戦争で失った家屋を建てるために、
たくさんの材木が山に植林されました。
その大半がスギやヒノキといった針葉樹でした。
しかも密集して植林されました。
木は密集して植えられてしまうと、
太陽光を確保するために高く真っすぐに伸びます。
材木にするためにわざと密集して植えられました。
その密集のために、隣り合う木と土から栄養を奪い合います。
そのため、限られた栄養で植えられた木は、
高くヒョロヒョロと伸びて線香林という状態になりました。
密集している上に、
高くヒョロヒョロと伸びたおかげで、
地面に日光が当たりにくくなり、低い木や草が育たなくなりました。
ある程度隙間があれば、低い木や草が育ち、
やがてそれらが枯れて、落ち葉となり、
微生物によって分解され、
腐葉土となり、土の栄養になります。
線香林という結果が、山の土に蓄えられていた栄養を少なくしてしまいました。
本来、日本の気候であれば広葉樹が適しています。
川の水は、上流で山に降った雨が山の土で自然濾過されて生まれます。
山に栄養が多ければ、川に流れる栄養も豊富になりますが、
山に栄養が少なければ、川に流れる栄養は少なくなります。
川また水は当然のこと、高いところから低いところに流れます。
山から下った水は、そのふもとの土地も潤します。
この栄養も変わっていきます。
そんな土地や川の水で農作物を作れば、栄養の差が生まれます。
農薬や肥料の使用。
山林の弱体化によって、
土壌が弱体化してしまったことも、野菜が弱くなった要因と考えられます。
つづく





