慶應義塾大学経済学部2022年 設問A
 

ある意見を譲らない確信者が集団の25〜30%いると、影響を受けやすい浮動票者は皆その意見に染まる。つまり、多数決は過半数での決と思われているが、強硬者が一定程度いれば、その方向で決まってしまうのだ。特に昨今のSNS社会では、一部の意見を多数派と誤認しやすい。ある情報から隔絶された人でも、情報を知る周囲の語りから影響を受ける。こうした集団内の同調により各人の真意は曇らされ、多数決にも反映されない。(199字)

 

※これは国語講師・吉田裕子が個人的に作成したもので、出講先の組織的な見解ではありません。