4 Unique Girls 人生の主役になるための63のルール/幻冬舎



高校生のころから、私のバイブルは山田詠美さんだ。彼女の濃密な恋愛小説はもちろん、彼女のエッセイや対談集も繰り返し読んできた。

そんな彼女の最新エッセイを見かけて購入。女性誌『GINGER』の連載をまとめた一冊なのだそう。

……

彼女には、「憂い」という大人だからこそ許される化粧がほどこされていた。(16頁)

……

さらっとこんなフレーズが出てくるところがたまらない。こうした言葉が、内容ともども、私の感受性を形作ってきたのだと思う。

……にしても。

「おしゃれも、仕事も、人生も。30才からの”かっこいい私”見つけよう!」なんてキャッチコピーのキラキラした女性誌と、山田詠美さんの酸いも甘いも嚙み分け、清濁併せ呑んだ雰囲気はあまり合わないような気がしていたのだけど……

……

自分を磨く。確かに必要なことなのかもしれないけど、私は、この言葉を臆面もなく使う女が苦手である。私は磨けば光る玉、とばかりに自分の口から言うなんて。(12頁)

……

と、自分磨き全盛のキラキラ女性誌を一刀両断。

……

ある程度の年齢を重ねてきた女が目指すべきは、磨く女ではなく、磨かれた女である。年月や経験が外の世界から引き寄せた、かけがえのないやすりに身を委ねた人のことだ。時には、一冊の本が、そのやすりの役目を果たすこともある。(13頁)

……

とおっしゃるわけ。もう、実に鮮やか。

他にも素敵な言葉に満ちた一冊。あぁ、早く『賢者の愛』も読まなくては!


……

とても、あんなふうにはなれない、と屈服させられてしまう大人の女に出会えるのは、何と幸運なことだろう、と。若さを恥じる機会を与えてくれる人間に巡り合えるのは、僥倖と呼ぶべきものではないのか。(60頁)

……

その場にもの馴れた態度で足を踏み入れられる人は、もうそこでの驚きや感動とは無縁なんだろうな、って。たぶん、洗練と引き替えに、ときめきは失ってしまったんだろうなって。(150頁)

……

節約の精神が、いつのまにか、ただのケチに転じた人を、私は、何人も知っている。そして、ただのケチならまだ許せるが、「ケチくさい」人に成り下がった人も少なからずいて、こちらから意識して疎遠になった。私は、節約のために自炊する人は好きだが、食費をはぶくためにただ飯にありつこうとする輩が嫌いなのである。(38頁)

……


★ホームページはこちら。著書(『美しい女性(ひと)をつくる 言葉のお作法』(かんき出版)、『頭をよくする整理のしかた』、『人生が変わる読書術』、『正しい日本語の使い方』、『大人の文章術』、『源氏物語を知りたい』、『東大生の超勉強法』(枻出版社)など)でも情報を発信しております。

都内の大学受験塾に勤務する他、隔週月曜13時に東急セミナーBE古典入門講座を担当しています。また、吉祥寺 古典を読む会も主宰しております(2月15日(日)14時「中宮 定子の人生」)。