スーパー広報術
■2003年創刊、読者数約12万人のメルマガ「スーパー広報術」に連載している
【吉田裕子の「想いの伝わる教育広報事例」】 より



大学や高校・中学、NPOなど、
企業以上に広報の占める役割が大きい「教育機関」に注目し、
事例を取り上げながら、

「自分たちの想いが伝わり、長期的なファンが増える広報」

のポイントを探っていく連載の第8回です。




この第8回では、
学校のファンを増やすことにつながった
2冊の書籍に学びます。


1冊目は、品川女子学院校長・漆紫穂子さんの
『女の子が幸せになる子育て』(かんき出版)です。





実は、この本の出版段階で、同校は、

「10年間で応募者が60倍になり、
 偏差値が20上がった」


ということで既に注目を集めており、
漆さんは「日経ビジネス」で連載も持っていました。


しかし、この本を通じ、更にファンの裾野を広げたことは間違いありません。




この本は、
主に母親を対象とした子育てアドバイスで、
難しい専門用語などはなく、
気軽に読めるものとなっています。


・自分の責任で選ぶという経験をさせる
・その子のベストを見逃さずに褒める


など心に染みるメッセージもあれば、

・心のストッパーとして門限を

といった具体的手法もあり、
短期的にも長期的にも役立つ一冊になっています。




もちろん、品川女子学院での
教育実践例も書かれているのですが、
漆さんの想いを説明するための具体例として出てくるため、
学校のアピールと言う印象はなく、
むしろ、誠実な教育を行っている同校に対する好感が引き出されます。



上述の「応募者60倍」といった数値が
「お父さん」に訴えるものだとすれば、
この本の、ソフトで人間味のあるアプローチは、
「お母さん」の心をがしっと掴むものであったと言えるでしょう。


(つづく)