日本記念日協会によると、今年のハロウィーン市場規模は約1345億円と10年の約3倍に拡大し、2月のバレンタイン市場(1340億円)を超える規模となっている。

 

ジェイアール名古屋高島屋は、店内で買い物客が合言葉を言うとお菓子をプレゼントするイベントを始めた。

今年はハロウィーンを楽しむ年齢層が広がっていることから、「大人ハロウィーン」をテーマに、20歳代以上の女性向けに1万~4万円台の魔女風の黒いドレスなどの販売を強化した。

「百貨店ならではの上質な衣装をそろえた」という。

 

東急ハンズ名古屋店は、夜間の仮装イベントが多数開催されることに着目し、暗闇で光る蓄光の仮面などを用意した。

人気の高まりを受け、関連商品数は3年前と比べて約1・5倍に増やした。

 

家族や友人などでハロウィーンを楽しむ人も増えている。

ロフト名古屋店は、クッキーなど菓子作り用品を取りそろえるコーナーを開設。

ミツカンは主力商品の酢をアレンジして、ハロウィーンに登場するカボチャの形をしたすしなどの作り方をホームページで紹介している。

 

三重県桑名市の「ナガシマスパーランド」は30日まで、着替えスペースを用意するなど、「テーマパーク内なら思い切って仮装できる」という客の来園を促す。

週末には、従業員100人以上が仮装の定番の一つであるゾンビにふんして登場。

来園者を脅かしたり、集団で踊ったりして盛り上げる。

例年は夏のプール営業が終わると入園者は大幅に減っていたが、ハロウィーンの催しを始めた昨年10月は「閑散期とは思えない入園者数だった」という。

 

ハロウィーンは子供が仮装して地域の家々を回り、お菓子をもらう風習で知られるが、日本では若者らが仮装を楽しむイベントとして定着しつつある。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの妹尾康志主任研究員は、「ハロウィーンはバレンタインのような定番がない分自由度が高く、食品やアパレル、雑貨など幅広い業種に商機がある。名古屋は『世界コスプレサミット』が開かれるなど、仮装にも親和性が高く、他都市と比べて浸透しやすい特徴がある」と分析している。

 

 

「ハロウィーンを40年前、日本に紹介した先駆者」と自認する菓子メーカーのモロゾフは、定番であるカボチャのランタン型容器(チョコなど詰め合わせ24個入り、税込み1080円)のほか、今年はブルーの容器を新たに作り、黒猫型の容器(同7個入り、同702円)とともに「かわいくて不気味なモンスター」のイメージを高めたという。

 

カネテツデリカフーズは31日まで、カボチャやニンジンなど緑黄色野菜を使った練り製品「緑黄色野菜サラダ」「ベジつまみ」のパッケージに、同社マスコットの「てっちゃん」がハロウィーンの衣装をまとった姿をあしらった。

 

白鶴酒造は、スパークリング清酒(300ミリ・リットル)をカボチャのキャラクターのパッケージに入れた「白鶴 淡雪スパークリングハロウィン2本入」を販売している。

アルコール分5%で優しい甘みとさわやかな酸味が特徴で、参考小売り価格900円。

 

三立製菓(浜松市)は4年前から定番の「源氏パイ」にカボチャを練り込んだパンプキン味を期間限定で販売している。

季節感を演出して購買意欲を刺激したい小売店側の思惑もあり、取り扱い店舗が増えている。

土産用の菓子を製造するミホミ(静岡市)は今年、カボチャのクリームが入った「ハロウィンこっこ」を期間限定で新発売した。

 

すしに関連する業界は、ハロウィーンをひな祭りや節分などのようにすしを食べる機会にしてもらおうと、すしで出来たケーキを販売したり、すしのレシピを提案したりと力を入れている。

かっぱ寿司のカッパ・クリエイト(横浜市)は今年初めてハロウィーン用のちらしずしを発売した。

スシローを展開するあきんどスシロー(大阪府吹田市)もハロウィーンで手巻きずしセットを購入すると、特製シールがもらえる期間限定のキャンペーンを21日から始めた。

 

節分の恵方巻きは元々大阪の風習だったが、大手コンビニなどが販売し、全国に広がったとされる。

関係者は、それも念頭にハロウィーンでのすし需要拡大に期待する。

カッパ・クリエイト商品マーケティング部の牛尾好智部長(32)は「10月に入ると盛り上がりを見せるハロウィーンは節分と比べてイベントの期間も長く、すし需要は恵方巻きを超えてくる可能性がある」と意気込んでいる。

 

インターネット調査会社「マクロミル」が行った意識調査によると、ハロウィーンにちなんだ買い物をする人のうち、具体的な支出先としては「カボチャ系のスイーツを買う」(49・1%)が最も多い。