漠然とした不安を私も抱いていました。
『生産性を追い求め続けた先に、人類の幸せはあるのか?』
『生産性や利便性の向上には役に立たないロボット』とは‥?
たくさんの問いかけと、丁寧な解説、多くのエピソードがめっちゃ面白かった。
人類は、生き残るために群れをつくり
・狩りが得意な人
・石槍作りが得意な人
・子をあやすのが上手い人
など、得手不得手の幅が大きいからこそ、役割分担ができて個体数を増やすことができた。
そして、役割分担のためには、相手が何をしたらうれしいかを知らないとうまくいかないため、学習したのが「承認欲求」という本能だそうです。
それがあるから脳が自然と学び、「また仲間に喜んでもらいたい」という欲求を生み出し続ける。
『現代ではネガティブな意味で使われることが多い承認欲求ですが、助け合って生きるために育まれてきた、とても重要な感情だとわかります。』
『感謝や賞賛を快感に思う人だけが生き残ってきた、とさえ言えます。』
それと同時に、群れから逸れる🟰孤独
では生きていけないという感情も獲得しましたが、文明の進歩によって、
『プライバシーを重視したライフルタイルを選ぶ自由が増えてきました。それを良しと楽しむ一方で、ぼくらは自分が「群れている」と直感的に感じられない環境だと、ネガティブな感情を抱きます。』
なるほどーーーー
現代社会では、群れていなくても生命の危機に陥ることはないけれど、遺伝子はそれに適応していないので『仕様バグ』が起こっている、という説明は、たまに感じるモヤモヤを文章で表して下さっていて有り難かったです。
LOVOT(ラボット)なんて初耳でしたし、ロボットと生活して本当に楽しいのかな‥犬や猫を飼う方が100倍楽しいやろー‥と思っていたので、目から鱗の発見がたくさんありました。
ロボットにあまり興味がなくても、シンギュラリティについて、進化し続けるテクノロジーの未来について、少しでも関心のある方におすすめです。