味わい深いエッセイでした








ブロ友さんたちの感想や書評を読んで、気になっていた本です。



『乙女の密告』という本で第143回芥川賞を取られた作家さんです(存じ上げませんでした)。



50作以上のエッセイと、「岸本佐知子氏と著者の交換日記」が載っています。その中で一番面白かったのは『書道ガール』というエッセイでした。


声に出して笑いました。




祖父が終戦後に省庁から払い下げた6畳2間の家を改装する話や、

洋裁職人だった祖母が独身の時に奉公に出ていた頃のエピソード。



濃いめの内容、軽い内容、どれもページ数が驚異的なほど短い。


そして、吸引力がすごい笑






一般にエッセイを読むと、笑ったり、感心したり関心を持ったり、

特に何も思わなかったり(←)

色々な気分になりますが、


今回はなんだか、自省的な気持ちになりました。






著者は、ユーモアも想像力もありながら、

家族や周りの人たちへの柔らかくあたたかい目をお持ちで、その視点というか愛情が、並外れてるんですよね。





心が痺れました。