アイン・シュタインが26歳の時に書いた特殊相対性理論、「動いている物体の電気力学」を読むと
その15ページには、
このような理由から”光エーテル”(光を伝える媒質の役目を担うエーテル)という概念を
物理学に持ち込む必要のない事が理解されよう。
と書いている
ところが、そののち同じアインシュタインは特殊相対性理論(アインシュタイン選集2)湯川秀樹監修 189頁から 199頁にわたってエーテルと相対性理論についてかいており
194頁には
しかしもっと注意深く考えると、特殊相対性理論は必ずしもエーテルの存在を否定するものではないことがわかろう。すなわちわれわれはエーテルが実在するものと仮定してもかまわない。
と弁解めいた記述をしている。
そして最後に
一般相対性理論によればエーテルを伴わない空間は考えることができないものである。なぜならば、
そのような空間では光も伝搬することができないし、また空間および時間の基準もそんざいすることができない。と書いている
つまり、マイケルソン・モーリーの実験によってその存在を一時、否定されたエーテルは
その時代の寵児アインシュタインの特殊相対性理論によってダメ押しのように抹殺されてしまったが、そのご同じアインシュタインによって復活されているといえよう。