※この日記には最終回のネタバレが含まれています。
とうとう最終回を迎えました、コードギアス。
最終回だけレビューというのも妙な話ですが、美しい最終回だったと思うので書かせてもらいます。
少なくとも、決して方々で言われているような「超展開」ではなかった。
この作品のテーマは「世界を壊し、世界を創る」であり、実際にそれを果たした最終回になっていました。
それにしても、以前に「スザクがゼロとなり、皇帝となったルルーシュを倒す」
という展開を妄想して2ちゃんのスレに書き込んだことがありましたが、
剣で刺殺という生々しい演出できっちり描ききるとは思いませんでした。
世界を統一支配し、世界の憎しみを一身に集めたルルーシュがスザクの剣に倒れる。
崩れ落ちたルルーシュの体の血は、赤い十字の入ったブリタニア国旗に長い縦のラインを加える。
まるで人類の贖罪を象徴する、血の十字架。
この十字架はとても印象的でした。
この演出のためにブリタニア国旗に赤十字をデザインしていたのだとしたら、たいした仕掛けだと思います。
瀕死のルルーシュに寄り添うナナリーは、兄の意図を悟って嗚咽を漏らす。
「私はお兄様だけでよかったのに……!」
もともとはナナリーの幸せのために立ち上がったルルーシュ。
自らを犠牲にして世界を救うことには成功しましたが、ルルーシュを失ったナナリーは幸せにはなれなかったかもしれません。そこがこの物語の悲しいところですね。
悲しむナナリーやカレンをよそに、人々はルルーシュを倒した「ゼロ」に対し、歓声を浴びせる。
「ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!」
ルルーシュの創りあげた記号『ゼロ』がかつてのルルーシュ自身と同じように賞賛を浴びる中、
本当の英雄であるルルーシュの死体は肉親以外には誰にも省みられずボロ雑巾のように転がっている。
皮肉な状況に見えますが、これこそが「『ゼロ』は特定の個人でなく記号だ」ということの意義なのかもしれません。
こうして、これまで紛争によって成り立っていた世界は壊され、話し合いによって成り立つ新たな世界が始まった。
『コードギアス』には色々と批判もありますが、いい作品だったと思います。
確かにひとつひとつの戦術の描き方はかなりチープだったと思いますし、2期前半の紆余曲折も引き伸ばし展開と言われても仕方がありません。
しかしながら、これまでの綺麗事ばかりになりがちだったアニメに問題提起をした作品だったことは評価できると思います。
革命を描いた作品は、ともすれば「革命は人を犠牲にするから駄目だ」という単純なロジック、綺麗事に終始してしまいがちです。
では、現行のシステムで虐げられている人たちは今の世界を受け入れるしかないのか?
「革命で人の命を犠牲にして新しい世界を作る」ことと、「現在の世界を受け入れることで、結果的に今虐げられている人々を犠牲にする」ことと。
前者の方が直接的に人の命を奪っている分、感覚的ににわかりやすい悪ですが、一概にどちらの方がより悪だとは言えないと思います。
世界が間違っているなら、行動によって世界を変える者が必要なんだ。
その精神を最後まで描ききった作品として、拍手を送りたいと思います。
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