某大手IT企業のセミナーに参加するため、東京へ。


時間が余っていたので、ネカフェで『武士の一分 』を観ました。

プロットは、開始してすぐ結末まで予想できる予定調和

しかし、その分描写が丁寧です

キムタクの演技が予想以上に良かったのも意外

いや、演技がうまいというより演出によって引き出された迫力か

この映画を思い出すときに浮かぶイメージは、2つ

ひとつは『目』
目が見えなくなり、妻を汚され復讐に燃える三村(キムタク)の、

執念に満ちた目
見えていないために焦点が合っていないのですが、

確かな情念が感じとれます

もうひとつは、『刀』
刀の美しい輝き
これもまた、三村の情念が形になったものでしょう

タイトルは『武士の一分』だが、この映画が伝えているのは

それをもっと一般化したもの、つまり「意地」でしょう

妻を汚されれば、武士でなくとも怒る
盲目というハンディを乗り越えてでも、相手を倒したいという意地
現代でも、この物語の基本設定は成立する

だが現代では、立場ゆえに襲いかかる理不尽を

一刀のもとに斬って捨てることはできない
刀に代わる力が、我々には必要です
現代においてその力を得ようともがくことと

盲目のまま剣の達人を斬ろうとすることと
果たしてどちらの方が困難なのでしょうか



さて、肝心の企業の セミナーへとやって来ました。

何人かで社員の方を囲み、話を伺います。


参加者から質問が出ました。

「これまでの面接で、答えにくかった質問がありましたら、

どう対処したか教えてください」

社員さんは答えます。


「えーと、集団面接で『彼女はいますか』

って訊かれたことがあるんですよ。

しかし、僕は見ての通りのオタク系で、彼女がいない」


そう言われても、見た目じゃオタクかどうかなんてわからないのですが


「横にいた2人はイケメンで、彼女もいるらしい。

そこで僕は『2次元のですか、3次元のですか!?』って訊いたんです。

それがウケて。

次の面接で、隣の連中はいませんでしたね。

リア充ざまあみろ、って思いましたよ」


気づけば、私はアングリと口を開けていた。

セミナーでぶっちゃけすぎだろ、この人。

まぁ、面白いからいいですけど。


まぁとにかく、この人は勝ったのです。

「リア充」と「オタク」との身分差(?)に。

彼こそIT社会を生きる武士。


話を終えて去っていく彼の後姿に、ヲタの一分を見た気がしました。


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