221 倉琉ヨシーデの独り言
〜タイムスリーパー不安定日記〜
10月04日
◉ 塾(他山之石)
〜前回からの続き〜
バスが かなり遅れて
停留所についたので
ヨシーデは
バスを降りてから考えていた
《どうしようかなあ》
塾は まだ終わってないが
このまま 行ったら
教室に はいってすぐに終わってしまう
《困ったなあ》
考えた結果
行ってもしょうがないと思って
今日は休む事にした.
ヨシーデは
他山之石
(たざんのいし)
で バスが遅れたり
バスの中でイチャイチャする行為は
他人の間違っている行いでも
自分を向上させるためには
役に立つというように考えた.
帰りのバスが来るまで
外が見える本屋で本を見ていた
《時間を潰した》
この本屋は中から外も見えるが
外からも中が丸見えだった.
たまたま本屋の前を
仕事帰りの父親が通り
中にいるヨシーデが
本を見ている姿が見えた
《タイミングが悪かった》
父親はヨシーデの
近くに行って声をかけた.
「オイ 塾は どうした」
ヨシーデは父親を見て
ビックリしたが観念したのか
あっさり休んだ事を告げた.
ちなみに
ここで言う
【観念】 とは
あきらめて
覚悟することなのだが
考えれば人生 往生(おうじょう)する
事ばかりだとは思いたくなかった.
話をもとに戻そう.
そしてヨシーデは思った.
要するに
ヨシーデは塾を休んだ為に
父親に見つかって怒られたが
何か始めからストーリーが
決まっていたような
気がしてならない.
〜つづく〜