【倉琉ヨシーデの独り言】


609  倉琉ヨシーデ不安定日記


   10月27日


    小説

  ◉ 「不倫の果てに」27


結局 唯は みんなに

家に帰ると 言って昌秀について行った。


「俺いいとこ知ってるから

 そこに行こうか。」


昌秀は張り切って

唯を連れて行った。


ふたりは感じのいい

カクテルバーに行って 

いろいろ話をした。


「なんで保険会社に入ったの。」


昌秀は唐突に質問した。


「私も分からないけど

 知らないうちに入っていたの。」


センパイと呼んでいたのに

いつの間にかタメ口になっていた。


タメ口になっていくと

だんだんテンポが良くなって

敬語の時より仲良くなった。


ますます いい雰囲気になっていた。


飲みが覚めれば

また敬語に戻ってしまうかも知れないが

今は この雰囲気を壊したくなかった。


カクテルバーをでて

飲み足りないので

違う感じの飲み屋に行った。


そこの飲み屋は

カクテルバーに似た居酒屋だった。


ちょっと薄暗い感じの居酒屋だったが

雰囲気がよくて

唯はけっこう飲んでしまった。


「私 調子に乗って

 飲みすぎちゃった。」


唯と昌秀は居酒屋出て

このあとのことを考えていた。


〜つづく〜