昨晩はグルジーのレッスンから帰ると、ぐったりしてすぐに寝てしまった。明日は今回最後のグルジーレッスンがあり、チャンダナ・チャルチタをやるので完璧に踊れるようにしておきなさいと言われたにも関わらず、今日はスクーティーの点検と新しい携帯を買うのに半日がつぶれてしまった。


 スクーティーには無料サービスクーポン券が3回分ついている。今日は2回目の点検に行ったのだけど、前回無料クーポンにも関わらず350ルピーも人件費だと言って払わされたので、行こうかどうしようか迷っていて1ヶ月以上も遅れてしまった。購入してから4ヶ月のスクーティーは、雨が降るとカギがかからなくなり、ブレーキをかけると乾いた音がする。私がインドにいない間ルーシーが使うだろうと思って出費覚悟で行ってみたら、今回はクーポンの期限が過ぎていたにも関わらず本当に無料で見てもらえた。こういう理不尽さにはもう怒りも湧かなくなってしまった。バリ島にいた時もよくあったことなのだが、こういうときはラッキーと思って喜ぶのが一番だ。お金を払わされた時は運が悪かったと思うしかない。


 今日はラッキーなことがもうひとつあった。2ヶ月ほど前からヘルメットを着用しているかどうかを警察が監視するようになっていたので、それ以来よほど近所でない限りはいつもヘルメットを被っていたのだけど、今日は見ていないだろうと思って少し遠出したら警察に止められてしまった。ルーシーは1度罰金を払わされたと言っていたし、私も前に一度止められた時に嘘をついて逃れたのだが(こういうこともバリ島で学んだ知恵である。日本人には警察には逆らえないという意識が強いけれど、こういった国では何でも言ったもの勝ちなのだ。バリでは罰金は必ずしも言われた金額を払う必要はなかった。)、今回はおとなしく従うつもりだった。それが、なぜか他の警察官が来て行ってもいいと言ってくれたのである。すぐ横には同じくヘルメットを被らずに止められて、書類を書かされているインド人がいたので、私は彼を尻目に急いでその場から立ち去った。外国人だから面倒くさかったのかもしれない。


 夜9時半にルーシーの家に来るように言われていたので、この間彼女のために買ったサンバルプーリーを持って出かけた。ルーシーは次のプログラムの準備で忙しく、私が日本に帰る前はもう教える時間がないと言う。会う時間もあまりないので、日本に帰る時に持っていくものや日本から持ってくるものの確認をした。ルーシーはいつも私のことを気にかけてくれている。今でも、ルーシーがいないと私はインドに長くいることすら難しいと思う。私はこの恩をどうやってお返しすればいいのだろうかと考えているのだが、まだいい案は思い浮かばない。