こんにちは、こんばんは。
レトロな感じって好きなんですが、そのせいで、上映予告の頃から非常に楽しみにしてたのが、
4月上映の『クラユカバ』でした。
もうこの表題の字体がそそるでしょ?笑
世界観が独特で、日本的でもあり、SFチックでもあるような世界の中で物語が展開していく。
色使いと建物のデザインはレトロ調、お好きな人にはたまらないタイプの郷愁を誘う映画です。
まあこの雰囲気がまず楽しみでした。
劇場のお勧めドリンクは、メロンソーダだしね!
二本立てじゃないんだけど、交代制で上映してた、同監督の『クラメルカガリ』も良かった。
どういう世界なのかは、『クラメルカガリ』の方がわかりやすくて面白かったかも。
戦後の浅草の靴磨きの子供ですか?みたいな風の、地下で働く下層設定の子供たち。
箱庭と呼ばれる炭鉱のまち、という設定なんですが、お店とかが浅草っぽいレトロさ。
と思ったらこの監督、浅草花やしきのイベントのメインビジュアルなんかやってました。
やっぱりご縁があったかー。
『クラユカバ』の原作は監督によるオリジナルだそうです。
『クラメルカガリ』は、そのスピンオフとして、シナリオ原案は、別作家が担当し、監督が脚本・制作したそうです。つまり、読める原作が存在しない。映像が全てになります。
なので、思ったのは、これらは60分位の作品なんですが、90分だったら、どうだったかなと。
もっと面白かったかもしれないと。
そして、この2作品は、映像がとても美しいので、劇場で観るのがおすすめです。
監督は、なんといっても、1981年生まれということで、まだ43歳。
これから沢山の作品を生み出せますね!
ホラーとかも作ってみたいって言ってました。妖怪とかも面白そう。期待しちゃう。
この映像の美しさで、色んなバージョンがみてみたいものです。
そーいえば今年、アニメといえばゲゲゲの鬼太郎の映画、『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が、
興収27億円の大ヒットしたんですけど、あれ、江戸川乱歩風というか、横溝正史風というか、
ちょっとそんな雰囲気の設定でしたが、すごく良かったんです。
なんでしょうね。日本の一昔前の雰囲気の設定が、今の時代にうけているのかな?
ジブリの「君たちはどう生きるか?」も、戦時中の話で、自動車もレトロ、女性は着物ときた。
基本は和風なんだけど、ほのかに洋風文化が入ってきてて、大正浪漫風の描写が多い。
現実には衰退の一途をたどっている今の日本よりも、映像の中の、これから復興し栄えていく
気配を持つ古き良き日本、みたいな世界をみたがっているのかもねーと思いました。
本当は現実は苛烈だったけど、過去や思い出は美化されるし、アニメはファンタジーだから
許される。
にしても、すてきな映画でした。
戦闘シーンのまぬけぶりが平和的で愛しいのは、監督のお人柄でしょうね。
これは今月もう一回みに行くつもりですー。