キラーズオブザフラワームーン(インディアン連続怪死事件とFBIの誕生) | インド・アラビア雑貨と民族衣装店ジジ!(へナ&ジャグアARTスクール主催)

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東京の神楽坂にて、インド・アラビア民族衣装と雑貨レンタル専門店+メヘンディ(ヘナ)アート/ジャグアタトゥのスクールを営む店主のブログ。衣装や雑貨は、CM、TV、映画、PV、雑誌などで実績多数。

こんにちは、こんばんは。

本日も映画の話。

朝からめまいがするのに、気分転換のため、むりやり日本橋までおでかけしました。

現在の私は、『嫌なことする力1:気分転換3』、位の割合にしないと、だめな状態です。

ストレスで自律神経が乱れ、食事が採れなくなったり、眠れなくなったりするからdすね!

 

そして今日は映画が安い日!もはや映画鑑賞のノルマ日と化している。^^;

でも今週は観たい映画がありました、3時間半もの作品なのでどうかと思ったけど、

ディカプリオとデ・ニーロの競演で、マーティン・スコセッシ監督ならハズレは無さそう。

原代は、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(Killers of the Flower Moon)

昨年10月の封切作品の凱旋上映らしく、評価も高かった「花月の殺人者達」。

1920年代のアメリカ(今からちょうど100年前ですね!)で実際に起きた事件を元にした映画。

原作では、捜査官が主人公らしいのですが、映画では、実行犯の一人が主人公になってます。

これはなんと、ディカプリオの進言によって脚本すら書き換えさせた事によるもので、

当初、ディカプリオの役は、FBI連邦捜査官の役。それが実際には、犯人役の一人に変更。

原作の捕らえ方だと、ミステリーを解決するFBI捜査官の視点らしいのですが、

この映画では、犯行や犯人はその都度明白で犯人探しの物語では無いのです。

つまり、「どうしてこのような事件がおこったのか?」に焦点があてられている?感じ。

 

ただこの映画、ほんとに原作も読みたくなるような内容でした。

事件も早速ネットで調べちゃいましたけど。

白人によって居留地という名の僻地においこまれた初期のインディアンが、その土地から、

後に油田が出た事で、思いがけず一時的にはアメリカ一裕福な土地柄になり、
今度はその油田と受益権を狙って、白人が次々とインディアンの連続殺人事件を起こす、

という黒歴史がとても興味深い。歴史を調べなおさずにはいられない内容です。

 

そしてこの事件を連邦警察が調査し解決する流れで、FBIが登場。

初代長官エドガー・フーヴァーは現代でも有名ですが、この時の事件をきっかけにFBIは

認知されたというか、政治的な宣伝に利用したと言う説もちらほら。

まあ、ワスプ(WASP)がインディアンの為に立ち上がったとは考えにくいので、後者が理由でしょうねえ。

 

映画ではFBIについての掘り下げまではしてませんでしたが、最後のエンドロールで、

皮肉みたいな感じで監督自らが少し触れています。

 

とにかく、白人は、自分達より劣ると考えている有色人種が豊かになるのは許せず、

法律まで変えてしまうのですが、純血種のインディアン以外(つまり白人とのハーフ)は、

後見人が必要という法律を作り、混血化を進め、大抵は男性の白人が後見人になる事で

インディアンに財産の管理権を与えない、という悪法まで1921年に作ってました。

受益権をもつインディアンと結婚して子供を作ると、子供は後見人が必要になる仕組み。

あとは奥さんを殺せばOKという、いやはやこんな法律作るって、どんだけ?^^;

 

1920年代って、考えてみたら、私の祖父(明治生まれ)がアメリカに渡って貿易会社を作ってた時期と重なります。

この事件の舞台はオクラホマなので、土地の大きいアメリカのこと、州で全然様子は違ったでしょうが、しかしインディアンの大量殺人(1925年までに60人の不振死)が起きてたこの頃、別の州では、白人による黒人の大量虐殺事件も起きているんですよ。ひー。

 

そして、まだ100年しか経ってないなら、人種差別もなくなるわけ無いわ、とも思いましたね。

白人である事しかプライドの拠り所が無い屑白人とかトレーラーハウスに住んでる貧乏白人とか

アル中で超デブな白人とかそういう連中が、又してもトランプに大量投票するわけねー、と。

 

まあ、アメリカって、大変そう。人種が違うだけで殺されちゃうの、お断りー。