アトリエから、衣装(トップス)が修正されて、戻ってきました。
袖の付け替えと、横ファスナーの追加、裏地の修正などです。
袖は、あるか無いかで印象が激的に変わります。日本人の女性はノースリーブは苦手で、ふわっとした動きのある、フレンチ・スリーブが好きです。
なので、インドでは珍しいのですが、当店では、このように袖をよく、フレンチスリーブに作り変えています。
それから、着脱がしやすいように、横にファスナーを入れる作業もよくしています。
インドだと、“かぶり”が多いですが、脱ぎ着がしずらいですし、衣装の痛みます。
裏地も弱いことが多いので、つけかえたりします。
つまり、生地の刺繍やビーズの可愛さは、そのまま生かしつつ、裏地や袖、後ろ見ごろなどに修正をかけて、更に可愛く、補強して丈夫にし、かつ、着脱しやすくするという高度な技術は、衣装縫製スタッフが、アトリエでその腕を発揮してくれています。
そして、まつり縫いなど、裾のほつれ対策は、自分で作業することも多いです。
これは手作業で、特別なミシンは使わないので、私でも出来る作業になってきます。
めんどくさいと思われがちな作業ですが、ほつれそうな布の端を、バイアステープで綺麗にくるんで仕上げていく作業は、お掃除やアイロンがけにも似て、とてもすっきりする上に、達成感があり、好きな作業です。(コスト削減のため、この程度なら外注に出さない、という面もありますが)
ところで、インドだと、高級なドレスでも、端の処理はしていないことが多いのですが、これにはちょっと理由があります。一言でいうと、仮縫いに近い状態で売ってるのです。
これは、購入した実際に着る人に合わせて、後からカスタムできるように、わざと仮縫いに近い感覚で仕上げてある、ということ。だから、ざっくりと縫い合わせてあるけど、解きやすく、修正もしやすい状態。
インドは、日本と違い、オーダーメイドとか、カスタムメイドが主流なので、皆、自分の体のサイズにあった服を着ています。テーラーに頼むと、翌日とか、数日程度で仕上がっているのです。
これは、ちょっと羨ましいシステムです。
日本もそうだったら、ちびの私でも、好きな服が着られるのに。ー残念!