★★★★⭐︎
表題作を含めた全8篇の短篇&エッセイ集。
芥川賞を受賞した「コンビニ人間」を読んで以来の村田沙耶香さん。
「コンビニ人間」のときと同様、
「普通」と「普通でないもの」の境界の滲み、
いつもどおり道を歩いていると思っていたら、いつのまにか踏み外している怖さ、
そういったものが描かれていて、ゾワゾワざわざわした。
特に表題にもなっている「信仰」が秀逸だと思った。
読み始めてから気づいたのだが、短篇だけでなくエッセイも2篇入っていた。
それを読むと、村田さんの生きにくさや真面目さがすごく伝わってくる。
って…え〜、ちょっとぉ〜
なんでエッセイが入ってるのよー
全部短篇かと思っていたのに、騙された〜。笑←
私はどちらかと言うと、作家さんのエッセイとかインタビュー記事とかは気をつけて読むようにしている。
（読んでしまうと物語の向こうに作家さんが透けて見えてしまって、物語を丸ごと受け止めることができなくなってしまうことがある）
不用意にエッセイを読んでしまって、村田さんの人となりが少し透けて見えるようになってしまったけど（笑）、
それでもやっぱり村田さんの世界は面白いので、これからも少しずつ作品を読んでいきたいなと思いました。