皆さんこんばんわ、やすもじです。
最近、「週刊ジョージア」というアプリをスマートフォンにダウンロードしました。
この週刊ジョージア、毎日、各曜日にいろいろなコラムやマンガが更新されます。
その中の1つに「将太の寿司」という、懐かしいマンガがあります。
このマンガは、タイトルからも分かる通り、主人公の将太が一流の寿司職人に成長していく話ですが、最初は将太の育った小樽から始まります。
将太の家は、腕の良い寿司職人である父親が営む地元の寿司店だったのですが、今は客も少なく、父親のやる気もない寂れた店になってしまっています。
その理由は、将太の同級生の父親が経営する笹寿司でした。
地元の個人寿司店を買収してチェーン店化し、また魚市場に圧力をかけて自分の邪魔になる店へ良い魚が流れないように手を回しているのです。
今や小樽の街には笹寿司があふれている状態になっています。
将太の父親は笹寿司のチェーン店になることを拒んだため、満足な寿司ネタを仕入れることができなくなってしまったのです。
「良い寿司ネタがあれば、父の寿司は笹寿司になんて負けない」と信じている将太は、寿司コンクールのチラシを偶然見つけ、父親を出場を勧めるのですが・・・というのが、序盤の話です。
将太の寿司の話をするのが今回の本題ではないので、物語の内容についてはこのくらいにします。
さて、この物語序盤の話ですが、寿司店側の視点で語られています。
将太にとって、笹寿司はにっくき敵であるわけです。
しかし、笹寿司に来る客にとってはどうなのでしょうか?
街のほとんど寿司店が笹寿司のチェーン店であり、それらの店が生き残っています。
今回読んだ話までには描かれていませんでしたが、少なくとも悪い寿司ネタを高額で客に出すというようなぼったくりの店ではない、と考えらえます。
実際、良質な魚は笹寿司が買い占めているということなので、これは客に出す寿司ネタということでしょう。
つまり、客側からすると、笹寿司は「良い寿司ネタを提供する寿司店」ということになります。
不思議だと思いませんか?
笹寿司は、ある視点から見ると悪い店ですが、別の角度から見ると良い店、なのです。
そして同時に、競合店同士の事情は、客にとっては関係ないこと、とも言えます。
ニュースで「今後、外国産牛肉が日本にたくさん入ってくるかもしれない」という内容が報じられるとき、そのほとんどに「消費者にはうれしい」という文言が添えられます。
また、「牛肉が安く食べられるようになるのはうれしい」という街頭インタビューと合わせて「コストが上がるし売り上げが下がるので困る」という国内の畜産農家の声が流れます。
ニュースを見ている多くの人が消費者ですが、このニュースを見て「畜産農家の方々に申し訳ないから、外国産牛肉は買わずに国産牛肉だけを買おう」と思うでしょうか?
おそらく、国産牛肉によほどのこだわりがある、もしくは外国産牛肉によほどの問題がない限りは、ほとんどの人が安い外国産牛肉を買って食べるでしょう。
畜産農家の方々が大変なことは分かっていても、消費者にとっては「それはそれ、これはこれ」ということになってしまうのです。
たとえば、私が莫大なお金と絶対的な権力を持っていて、圧力をかけたり大金を積んだりして、知名度のある声優を自分の会社の作品にしか出演できないようにしたとしましょう。
声優にはそれぞれファンがいます。
ファンに対して「自分の好きな声優が出演している」という魅力を提供できる作品は、私の会社の作品だけになります。
そして、少なくとも他社の作品で「豪華声優陣!」というキャッチは使えなくなります。
この例は少し極端ですが、1つ言えるのは、私が裏であくどいことをしていようと、残念ですが「豪華声優陣!」は作品のウリの1つとしてファンに提供されるわけです。
まぁ、今のご時世、そんなことしたら誰かがリークして、私はネットで叩かれるんでしょうけども(笑)
「どこの会社も、裏では悪いことをしている」という話でもありません。
「結局は金がすべてだ」という話ではありません。
「言い訳することはできない」という話です。
国産牛肉を出すステーキ店で「業者が意地悪して売ってくれなかったので・・・」と外国産牛肉のステーキを出したら、ほとんどの客はキレるでしょう。
客にとっては「お前らの都合なんか知るか!」なのですから。