「TYPWRITER feat. 鏡音リン・レン」について。 | Kouのブログ

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作曲家 Kou Watanabeのブログ。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm37326227

 

元々仕事で「物の音を使った曲が必要になりそう」な雰囲気があり、

「じゃあタイプライターを使った曲を作ってみよう」と思って着手したものでした。

 

「タイプライター」といって浮かんできたのが『壁抜け男』の主人公デュティユル。

郵政省でご意見対応の手紙をタイプライターで打つ男。

 

当初、丸眼鏡をかけたレンが見たくて、

『壁抜け男』の世界のデュティユルと同じ郵政省で働くレン君の恋物語にしようと考えていたのですが

(故に「壁抜け男のようなヒーローには僕はなれないけれど」みたいなヘタレン歌詞を入れる予定でした)、

制作途中で私の人生が辛くなり、

無理矢理ボカロがマスターを慰める曲にしました。

リン初登場の曲となります。

 

ちなみに一部『壁抜け男』にインスパイアされているメロディーがあります。

さて、どこでしょう。ふふ。

 

 

PCの中にインストールされているリンとレンはこちらを見れるけど、

マスターと会話を交わすことができない世界。

 

これは、今でも特に2番のリンの「逃げないで」が心に刺さる曲になりました。

この「逃げないで」はマスターに向けての言葉。

今ある制作の苦しみから「逃げないで」と、何度も呼び止められたような箇所です。

 

あと実際に1人でPCの前で号泣しながら作業しているの、

見ていてくれる存在があったら、なんて幸せなことだろうと妄想しながらできた2番のリンの歌詞です。

実際にあった私の事件と、妄想がごっちゃになってます。

 

最後は、ボカロこそ私を作曲の道に導いてくれたものなので、

こちらから「ありがとう」、が本当はやりたかったことでした。

 

 

昔ミクはウィスパーボイスがなかったから、V4Xのある今でこそできた歌だったかと思います。

色々あるけど、「こんなことあったら嬉しいな」という妄想産物でした。