パンチャカルマを終えて帰国してからは食事とても大切です。

体力も消化力も落ちていますし、デリケートな食事をこころがけます。

急に日本食一色になるのもどうかと思い、

なるべく消化を助けるスパイスを使い、

負担が少なく薬効の高い油ギーを使うようにしています。



アーユルヴェーダの日本での食事に関しては

以前も紹介したこちらの本がとっても便利です。

日本での食生活でもアーユルヴェーダの食事を取り入れやすいように

理論に即した日本でもできるレシピもたくさん載っています。

アマゾン2アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ──食事で変わる心と体


さて、私はインドのセンターで出てきたメニューを見よう見真似です。


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ほうれん草スープ

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マトンスープ

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ダルスープ

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キチディとコカムスープ


ちなみにコカムとは学名ガルシニアインディカ呼ばれる

マンゴスチンみたいなフルーツのようです。

ゴアあたりが産地なので、ゴアのマーケットに行くと普通に売ってるのですが、

私が出会ったのは、コカムはコカムでも、コカムバターと呼ばれる

種子からとれる油を固めたワックスの方でした。

クリック素朴な形が一番いい!幻!?のコカム・オイル(バターorワックス)

工業製品や化粧品にも使われるため、輸出も盛んです。


現地ではコカムは主にカレーの酸味を出したり、クーリング効果を持つので

その効能から、酸味に砂糖を混ぜた紫蘇ジュース風の飲み物にしたりして

皮の部分が食されています。


我が家の長男はミルクアレルギーがあるので、以前ミルクを間違って飲んでしまい

発疹が出ているときに、現地の人にコカムの汁で冷やしなさい!とアドヴァイスを

もらったこともあります。それだけ現地では冷やす効果が知られています。


また消化を促進するものとして、多くの消化剤にも含まれています。

梅干のような独特の酸味が特徴で、日本人にも馴染みやすい味だと思います。


今回はその皮の部分を水につけて、特徴的である、紫蘇様の赤い汁を

スパイスで香り付けしたギーに入れて煮立てました。

味付けは砂糖が多めで塩も入れます。

あっさり、さっぱりしたスープです。



そんなわけで、汁物で消化に軽く、を基本に食事に取り入れています。

数日中にビーツが届くので、それもスープやサラダで食べようと思います。


私は血液からくる発疹も出ているのですが、

帰国前にドクターガヤルからターメリックウォーターを飲むようにと

言われているので、まいにち白湯を作る時に

ターメリックも入れて熱しています。

睡眠障害がある私はクマがいつもくっきりあるのですが、

今日鏡をみたら心なしかクマが薄いように見えます。

インドでパンチャカルマ中にも唇の色がよくなったと感じたことがあります。

血液が停滞して汚れている自覚があるので、これは目に見える効果で

嬉しいことです。


アーユルヴェーダ、パンチャカルマは奇跡ではない!

とドクターがよく言われていますように、それをやったら

すっかりOKってわけではないのです。

一番大切なことは毎日の生活、食事や心のあり方。

時間をかけて自分を見直し、習慣になるまでゆっくり

やっていけたらと思います。





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治療の最後の方が書き記せていなかったので、

取ってつけたようなメモ的な記事でアップしておきます。

最終の7日間のバスティは500mlを超えるビックバスティの毎日。

担当のドクターがこのデコクションは「マトンよ・・・」というのが

一瞬「???」となって、「sorry?」と聞き返すと

「このデコクションのベースはマトンスープなの。そこに

ギーやはちみつや、ハーブの煎じ液などが入っているのよ。。。」と。


アーユルヴェーダというとベジタリアンで動物性は牛乳だけと思っている方も

多いかもしれませんが、アーユルヴェーダでは必要な人には肉や魚も処方します。


パンチャカルマの王者:バスティ

ここにも牛の骨髄液が使われていますね。



私が妊娠、出産の前後にもマトンスープが進められていました。

マトンは今は日本でもダイエットミートとして話題になっていますが、

その効能といったらヴァータの乱れを取るようで、手に取るように

ヴァータの動きが感じられる食品です。

例に漏れず、私のこのバスティも排泄が終わると、体の熱が

ぶわぁ~~~~っと押し寄せて汗が噴出します。

まるで自分の中で大風が吹いているようです。

その後は足や御尻あたりがひやひやしたり、すごい動きが感じられます。


今回は本当にわき目も降らずヴァータのケアをするパンチャカルマとなった

わけですが、実は私は今回のドクターの診断を受けるまでは

ヴァータはまったくノーマークだったのです。知識もないのに、勝手に

自分はピッタとカファの問題が大きいように思っていました。

でも、よくよく意識して考えてみたら、今回のこのヴァータの動きを感じて

今までもよく感じたことのある「感じ」だったということを思い出しました。

恥ずかしながら一時期、自分は健康だと思っていたとき、少し太ってきたので

ヴァータによく処方される、グッグルをメインにしたダイエットメディスンを

飲んでいたことがあります。

それを飲むとすごく代謝があがってすごく汗をかきました。

そして見る見るうちに痩せたという経験があります。

今思えば、ヴァータの乱れで体が腫れていたのだと思います。

そのほかにも風がないのに皮膚にすぅ~っと空気が動くのを感じられるのも

幼いときからでした。。。。

左下腹部の痛みが始まってからも、太ももやひざ下の外側が冷や冷やして

眠れないということもよくあったし、どう考えてもヴァータの乱れも

多かれ少なかれ持っていたのだと思います。

しかも、ここ数年の体の不調症状は見事にヴァータとして

見分けがつくものです。無意識って怖いです。


下腹部の痛みに関して今回処方されたのは、腰にするカティバスティ。

小麦粉を練った粘土で土手を作り、そこに暖めたオイルを入れて

あたため、さめたらまた暖かいものに変える。これを繰り返します。

私に処方されたオイルはサハチャラディタイラム。

ヴァータの症状、通風やリウマチなどに使われることが多いようです。

老人のオイルとも呼ばれるのですけど。。。。。

本当に衰弱していたのかもしれませんね、、、、

しかしこれが本当によく効く。

鈍痛がオイルのところに集められ、どんどん手放されていく感じです。

こんな気持ちよさ、マッサージなどでもなかなか味わえません。

オイルというスポンジで痛みを吸い取っているような感覚になります。

もちろん、とってもとってもまだまだ奥にしまわれた痛みは

湧き出てくるのですが、続けることで日増しに痛みは薄くなります。

やめてしまえば、また数日で痛みは少しずつたまっていくのですが、

これはもう辞められないほどの私のご馳走トリートメントです。

痛みの伴う症状をお持ちの方には是非お試しいただきたい。


そんなわけで、私はシンプルにまずは自分の中のヴァータについて

よくよく感じて、知って、仲良くなって、手放していけたらなと思っています。

ヴァータって本当にノーマークだったから、逆に楽しいです。


明日はマトンが届くので、マトンスープを作ります。

日本に帰ってきてからは、スープとご飯です。

消化に負担をかけず、運動をするようにして、スムースに流れるように

楽しんで生活しようと思います。

なんだか決意表明のような記事になってしまいましたが、

長くなったので、この辺で。



パンチャカルマから帰ってきました。

滞在中はあまり感じなかった体力の停滞。

帰国途中から存分に味わっています。

いつもなら映画3本は当たり前の私が、離陸前からウトウトしはじめ、離陸に気がつかなかった!

今回はシンガポールエアだったので、操縦がうまかったのもあるとは思いますが深く眠っていたわけでもないのに驚きました。

その後映画を見ようとセットするのですが、

途中にどうしようもなく眠気に襲われては気を失う。を、三回繰り返しました。

子供の面倒も、寝ている私を気遣いCAさんたちがやってくれました(笑)

日本に帰っても、何かするとすぐ疲れ、日中てすぐ眠くなり、頭も働きません。

私は家庭復帰できるのでしょうか?(笑)

そうは言っても、せっかくきれいにして来た身体をインスタントや外食で汚したくはありません。

なんとか簡単でも身体に負担の無いものを心がけています。

基本的にパンチャカルマ後は消化力も落ちているし、体力もないので、一週間はダルとライスだけにするように言われました。

外食もだめです。

三食出されな食事を食べれば良かった滞在中にすっかり腑抜けになってしまいました。(笑)

そこで今日はちょっとがんばって、滞在中によく朝食に出た、ウップマをつくってみました。

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パスタと同じくセモリナで作られているバーミセリ。

調理はローストしてから使うのですが、便利なもんですでにロースト済も売ってます。


簡単なレシピを載せておきます。

合格材料 五人分
バーミセリ 1カップ
ギー 2スプーン
水 3~4かっぷ
カレーリーフ(あれば) 4~5枚
コリアンダーの葉 2スプーン

マスタードシード 1スプーン
クミンシード 1スプーン
ターメリックパウダー お好み
塩もしくは砂糖 お好み



メラメラ作り方

1 バーミセリをフライパンで焦げないようにローストして別皿によけておきます

2 フライパンにギーをいれ温めます。
マスタードシードを入れ、弾けて来たらクミンたカレーリーフとターメリックを入れ、香りが立ちはじめたら水をいれます。

3 煮えて来たらそこへバーミセリを入れ、味付けをお好みでします。
塩バージョン、砂糖バージョン、どちらでもいけます。

4 水気が無くなるまでに混んで火を止め、5分ほど蒸らします。

5 コリアンダーをかけて出来上がり。

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コリアンダー切らせてたので残念。

軽食にピッタリ。


バーミセリウップマはすべてのドーシャによいとされています。


アーユルヴェーダフードとしては玉ねぎ使ってませんが、玉ねぎいれても風味が良くなり美味しいです。

私は今回は塩バージョンにしました。
今度はスージーで甘いバージョンを作ります。

そんなこんなで、なかなか元の生活に戻るのは時間がかかりそうですが、

ぼちぼちパンチャカルマの後半の出来事や写真家なども

まとめたアップできるといいなーと思います。


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治療を再び開始して今日で3日目。

最後の7日の週に入り、トリートメントの内容が少し変わりました。

アビヤンガ、スウェダナ、シロダーラ、カティバスティ、バスティです。


治療法は本当に人、また症状、症状の原因などにより様々で

同じ時期に滞在しているほかの患者サンたちに聞いてもまったく違います。

特に今回いる患者さんは肌の症状の方が多いので、

私とはまったく違います。

私の場合は長年かけて培ったドーシャの乱れがとても多く、

付け焼刃ですぐに症状が治まるような問題ではないので、

それはたまねぎの皮をむくような表層の問題点から剥ぎ取っていくようです。

今回の私のクローズアップされた点はヴァータの乱れと睡眠障害。

普通はシローダラは7日間続けるくらいなのだそうですが、

私は毎日20日間ほど続けています。

それもオイルの量が通常の倍くらいあるそうで、すごくリッチな治療です。

私の場合、アビヤンガでもオイルをたっぷり使い、

シロダーラ、カティバスティ、そしてオイルバスティの際にも

大量のオイルを使います。1日で3~4リットルの高価で貴重な

オイルを使っているように思います。


そして、最後の7日に追加されたカティバスティとは

腰に小麦粉を練ったもので土手を作り、その中に暖めたオイルを入れて

腰を暖めるものなのですが、これまたシロダーラに負けず劣らず

めちゃめちゃリラックス&治療効果があります。

私は長年左下腹部に鈍痛を抱えているのですが、腰のそのオイルを

置いてもらうと、どんどん底に鈍い痛みが集まっていき、

癒されていく感覚が手に取るようにわかります。

その後500mlほどの煎じ液でバスティをした後の排泄により

その痛みの質が手放される感覚があります。

まぁ、根が深いので、もちろんやってもやってもまだまだ沸いて出る

鈍痛はあるのですが、日増しに手放していっている手ごたえがあります。

10年近く抱えている鈍痛なので、これから開放されたら本当に

身も心も軽くなるだろうなぁって思います。


また、問題は様々にドーシャにまたがっているので、

私の場合は今回はピッタの問題には眠る前に飲む

タブレットで対応しているのだそうです。


しかし面白いもので、やはり体の痛みというのは感情の滞りだったり

さまざまなショックであったりもするのです。

初めのドクターサダナンダの診察でも、そのことは診断されていますが、

そのわだかまったものが体に与えている影響を読み取れることが

このアーユルヴェーダ脈診の妙技なのでしょう。そしてその正確さ、深さは

芸術とも言われ、それが出来る数少ないドクターが

このドクターサダナンダなのです。


ですから、パンチャカルマが進み、このわだかまりを手放すことは

同時に感情やショックをも手放すことと同時進行しているのです。

治療が進むにあたり、人によっては感情が噴出したり、涙が流れたり、

意味もなく昔の情景が頭の中で横切ったり、忘れかけていたことを

思い出したり、必要ないものが手放され忘れっぽくなったように思ったり、

異種独特な感じがあるように思います。


だから、それを思うと、本当に私の場合、21日間ではきっと足りない。。。

と確かに思います。

ドクターには3年間、毎年来なさいといわれいるくらい。。。

どんだけ溜め込んでしまったんでしょうね。


今回の私の治療は、そうはいっても比較的リラックスモードの強い

施術が多いです。吐くとか鼻の奥をつ~~んとさせて、、、とかじゃないので

ホントに気持ちがよくって、うっとりするもばかり、、、

これが治療だなんて、申し訳ないくらいだけど、少し自分をかわいがって

いとおしむのも大切なのだろうと思っています。


あと数日で今回の滞在は終わりますが、少しでも軽やかになって

帰れるといいなぁと思います。


中途半端な報告ばかりになっていますが、日本に戻っても

もう少し薀蓄は摘もうと思っていますし、アーユルヴェーダの食事も

講習会に行くので報告を掲載できたらいいと思います。


ここ来て改めて思うのは、やはり蓄積して出来てしまった

滞り、わだかまりは、対処して治療するだけでなく、

時間の赦す限り、その過程を振り返りながら、内側の自分と

つながりながら、自分自身で手放している決断をしていけるといいなぁと

思います。


更新が滞っております。

パンチャカルマ中、生理にあたると

しばしトリートメントがお休みになります。

治療中にしっかり休めばいいのに、

何故か治療が休みになったら、パソコンを開くのが

億劫になりお休みモードです。

日本に帰るとここまでレイジーは本当にないので、

バッチリ休んでいきたいと思います。



昨日は施設内の薬剤を作っている過程と
ハーブ園を案内してもらいました。

家業のお付き合いも長いので、何回か来たことは会ったのですが、

その工程も進化していましたし、毎回新しい知識も教えて頂き楽しかったです。

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バナナの木の芯は消化を促進する薬になります!

と、Dr.スクマ。

この薬草園ではオーガニックバナナを育てています!ともいってました。

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広大な薬草園では140種の薬草が育てられています。

これはシャタバリ。

農夫の伝統的な服装とガンディーのようなおじさんがいいでしょ?

マハラジの頃からの農夫さんだそうです。

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バスマと呼ばれる薬になる灰を作ります。

この時は貝でした。

金や銀、貝類などミネラルを灰することで

薬効を高める、まるで錬金術です。

素焼きの皿に密封して炉にいれて、

100個くらいのカウダング(牛のうんちでつくった燃料)で時間をかけて灰にします。

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それから前にも紹介したパリジャット。

葉っぱを砂糖と一緒に水にいれて、半分になるまで煮詰めます。

それを熱が出た時に飲むと二時間で下がるよ!と教えてくれました。



他にも一つ一つ、葉をちぎって味見させてくれたり、説明してくれたりと

とても楽しかったです。


最後に馬のサマーディーがあると説明してくれました。

代々アーユルヴェーダ医師であるこちら。

Dr.スクマのお爺さんであるマハラジももちろんそうだったわけですが、

そのマハラジは当時この辺りに額と喉に白い模様のある馬がいたのですが、

鼻が悪く、匂いもきつかったのですが、その馬の脈すらもみていたのだそうです。

ちなみに馬の脈は人間でいうコメカミ当たりといいますか、

目の横当たりだそうです。


ある日、村の人はあまりに無用で臭いその馬を銃で打ってしまいました。

するとマハラジは、村人を止め、死にかけたその馬を自分に売ってくれないかと持ちかけました。

村人はこんな死にかけた馬を買ってどうするんだ?と笑ったそうですが、

「私が治す」

といって、マハラジは引き取り、本当に治してしまいました。

そして馬は年をとり、立ち上がれなくなり、もうダメだろうと家に戻ったマハラジを呼びました。

マハラジはBUSで通っていましたので、その馬はそのBUSにマハラジが乗っているのを知っていました。

BUSが着き、マハラジが降りてくるのを確認すると息をひきとったそうです。

その馬のサマーディーが今でもハーブ園の片隅に祀られています。

そして、その馬はここで三代子孫を残したそうです。

泣けました。


この敷地には野ウサギやリスが駆け巡り、

たまには蛇やサソリもいます。

マハラジの代から使われている道具もあります。

長い長い時間の流れが、そのまま厚みとなってここにあります。



明日はここに牛が一頭寄付されるそうで、

プラサード作りのプラバダイは昨夜から泊まり込みで準備しています。

スイーツも作るのだとか。

コテージにも寄贈者の名前が刻まれています。

こうやってたくさんの人により支えられ、また尊敬を受けているのですね。

明日はたくさんの人が来られるようでプラバダイも大忙しです。




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